自分を愛する、自分に感謝する、といったとき、とっかかりとしてワークしやすいのは、自分の身体に感謝することです。
頭の先から足の先まで、思いつく限り一つひとつ、その機能に思いを馳せ、日々おこなってくれていることに「ありがとう」を伝えていく。
「髪の毛さん、日差しや衝撃からいつも守ってくれてありがとう」
「顔さん、私の気持ちをいつも分かりやすく表情で相手に伝えてくれてありがとう」
「口さん、いつも食べ物を噛んで消化しやすくしてくれたり、言葉で、声で、相手に自分の思いや考えや気持ちを伝えてくれてありがとう」
「首さん、いつも重たい頭を支えるという大変な仕事をしてくれてありがとう」
手の届くところは手でやさしくさすりながら、体全体に感謝を伝えていきます。体がほっとしてリラックスしてやわらかくなって、あったかくなっていきます。
自分のためにこんなに体ががんばって働いてくれていたんだということがよくわかります。無理をさせすぎるのはやめたほうがいいな、とか、コミュニケーションもとれます。
ところで、足の爪さんは普段、どんな働きをしてくれているんだろう? 手の爪は物をつまんだりシールを剥いだり、体のかゆいところをかいたり、活躍してくれているけど、足の爪はせっかくいてくれているわりには出番が少ない気がします。足の指で踏ん張ったり、足の状態をセンサーのように感知したり、そういうこともしてくれているのかな。内臓や外から見えないところとなるとなおさら、自分がその存在すら知らず、その働きはなおさら頭ではわかっていなくても、日々働いてくれています。それらすべての存在に感謝。
体のこととなると、ここはもっとこうだったらいいのに、とかいろいろ出てくる場合もあると思いますが、今のありのままのすべてに感謝を伝えます。ぼくも昔、背中や腰の問題で悩んでいた頃、自分の体を誰かほかの人の体と交換したいと思ったこともありましたが、今思えば、体はぼくに必要なメッセージをわかりやすく伝え続けてくれていました。視点が変われば、すべては感謝に変わります。