静と動

自分が自分なのかあなたなのかも

よくわからなくなる

昨日会ったときは親密さを感じたけど

その前日に会ったときは親密さを必要としない関係だったりする

なめらかにつながっているように見えて

なめらかなつながりは必要なかったりする

動きがあるから生きているって

動きがあるから本当の現実だって

人間は認識することに慣れている

ライブ(live)感が生きていること(life)を喚起する

だけどその奥を覗いてみれば

すべては止まっている(still)かもしれない

何かを待つかのごとく止まっている

動き出す指示を受けたときだけ動き出す

フォーカスを当てられたときにようやく動き出す

その静けさは永遠を漂わせている

生命はいずれ死を迎える

動いている生命はいずれ静止する

永遠の命 死を迎えない永遠のものは

動きのない世界に宿っているのかもしれない

視界では捉えられない 動きのないように見える世界が

実は目に見えないけれど 動き回っている可能性だってある

動きのない静けさのなかに 無限の広がりを感じることだってある

そんな混沌とした夢を見たあとで目を覚ました