デカフェの美味しいコーヒーを飲むには、有機栽培の生豆を土鍋で自家焙煎

コーヒーが好きだけどカフェインを制限する必要がある、という場合、デカフェのコーヒーという選択肢が残されているが、デカフェのコーヒーにはコーヒーを飲んだ気がしない、というものも多い。

デカフェで何度か失敗したが、国分寺(東京)の無農薬・有機栽培コーヒー店「ろばや」から届けてもらったデカフェの生豆を自家焙煎して、デカフェのイメージが覆された。


何種類かあるけれど、今回届けてもらったのはインドネシア産のマンデリン。有機栽培でフェアトレードの生豆で、カフェインの除去には「ウォータープロセス製法」という方法を使っているとのこと。一概に「デカフェ」と言っても、カフェインの除去方法はいろいろあり、一般的には塩化メチレンや酢酸エチルなどの化学溶剤を使用しているらしい。

家で焙煎する際、最初の頃はごまなどを煎る焙烙を使っていたが、最近はもっぱら土鍋。一度にたくさん焙煎できるし、焙煎の具合がよく見えるのがいい。


最初は弱火で、豆が黄色くなってきた頃から中火にすると、そのうちパチパチとはぜ始めて、ポンポンと豆が膨らんで見た目にも一回り大きくなる。


途中で強火にするが、土鍋は保温効果が高いので、一度温度が上がったら中火や弱火でも焙煎が十分進む。最後は弱火で色や香りの変化を見ながら、好みの焙煎具合で止める。ぼくは深煎りが好きなので、豆の表面に油が浮いてくるくらいまで焙煎する(それ以上焙煎し過ぎると、炭のようになって風味が損なわれてしまう)。


毎回ちょっとずつ違った仕上がりになるが、それはそれで、自宅で焙煎するならではの楽しみ。最初の頃は焙煎が足らずに胃を痛めたり、火力が分からずに弱火で何時間も焙煎して炭にしてしまったり、何度も失敗したが、自分でずっと焙煎してきた方に直接教わってからはコツがわかって大きな失敗はしなくなった。


コーヒーの専門家の間でも、一番美味しいタイミングは焙煎直後か、それとも一晩寝かした翌日かで意見が分かれるようだが、どっちも美味しい。新鮮なコーヒー豆で淹れると、お湯を注ぐと挽いたコーヒーがぷっくらと膨らむ。


コーヒーの楽しみは淹れるときから始まっている。


こんなことを言うとひんしゅくを買いそうだけど、デカフェと言っても、この生豆を焙煎したてで飲むと、ほとんどのお店で出してくれるコーヒーより美味しい(インスタントコーヒーは比べものにならない)。デカフェだと言われなければ気づかないかもしれない。

デスクワークをするときは、コーヒーを飲みたくなることが多い。かといって、カフェインを摂り過ぎると神経が過敏になって、歯がうずき出したり、夏はあせもがひどくなったりするので、家で飲むときはなるべくデカフェにしている。

デカフェといっても、多少のカフェインは残っている。今回のデカフェは、サプライヤの検査データによると0.04%の残存率とのこと。疲れがたまっていたのと、カレーの刺激が加わったのもあったのか、久しぶりに奥歯が強烈な痛みに見舞われた。そんなときはガーデンオブアンデスのカモミールティーの出番! 



これを飲むと、驚くほどあっという間に痛みがおさまる。他のメーカーのカモミールティでは今のところこれほどの効果がなく、ガーデンオブアンデスのカモミールティは特別に効く。花を細かく刻んでいるらしく、それがいいのか、何なのか。庭で摘んだ生のカモミールティを煮出してもこれほどの効果はなかった。旅行に行くときなども、いざというときのためにこのティーバックをいくつかかばんに入れていく。

デカフェのコーヒーを飲むときも、セットでカモミールティ―も飲んだほうがいいかもしれない。そこまでしてコーヒーを飲むか、という感じだけど、そこまでして飲みたい魅力が、困ったことに、コーヒーにはある。


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by 硲 允(about me)
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