山燕庵の「玄米がユメヲミタ」のこと。「飲む点滴」といわれる甘酒で元気回復

風邪の間にお世話になった、「玄米がユメヲミタ」という甘酒。昨年末に相方が近所のスーパーで見つけてきた。ネーミングに夢がある。




パッケージによると、石川県の農業法人「山燕庵(さんえんあん)」の方々が能登半島で無農薬・無化学肥料で栽培された「コシヒカリアモーレ」の玄米を糀で発酵させた甘酒だという。

玄米甘酒というと、お米の硬いところが残っていてよく噛みながら飲まないと消化にわるそうなのもあるが、この甘酒はとろとろになっていて、胃腸が弱った風邪のときにありがたかった。12本入りで箱買いしておいてよかった(賞味期限が間近に迫り、驚きの値段になっていた!)。

そのまま飲むには濃厚すぎるので、お湯で割って温めると美味しい。チャイなどの甘み付けに入れるのもあり。濃厚なのにあっさりした甘さで、風邪の間、毎日のように飲んでも飽きてこなかった。甘酒は「飲む点滴」といわれるだけあって、元気が出た。

ネットで調べてみると、山燕庵は、自然栽培に力を入れている羽咋市に農場があるらしい。「深呼吸農法」という独自の農法で米や野菜を栽培され、土着菌を活用した完熟堆肥を用い、硝酸態窒素に気をつけているとのこと(農作物に含まれる硝酸態窒素は、えぐみの元になり、身体にもよくないと言われていて、化学肥料で窒素分を直接投入したり、有機肥料でも完全に発酵していない未熟な肥料を使うと発生すると考えられている)。特に、動物性の肥料は窒素分が多く、発酵にも時間がかかるので、植物性堆肥のみを使用する農家さんもいる。

山燕庵の「コシヒカリアモーレ」は、この「深呼吸農法」により、硝酸態窒素を極力ゼロに近づけて栽培されているらしい。

山燕庵ではまた、放射性物質の検査も、検出限界値を1kgあたり1ベクレル以下で実施しているというのも安心できてありがたい(品目にもよるが、国の一般食品の基準は1kgあたり100ベクレル)。

甘酒に加工しているのは、金沢の創業1911年の味噌・醤油蔵「ヤマト醤油味噌」。羽咋市で育った玄米が金沢の蔵で夢を見て甘酒になったのが「玄米がユメヲミタ」、というわけか。ヤマト醤油味噌では糀パークという発酵をテーマにした施設も運営している。金沢に行く機会があったら訪れてみたい。


【関連記事】

by 硲 允(about me)
twitter (@HazamaMakoto