自家製納豆づくりに成功。藁苞(わらづと)よりもタッパーが簡単


藁苞(わらづと)を使った初めての納豆づくりに失敗し、再チャレンジ。

今度は、乾燥し過ぎないように藁苞ではなくタッパーに藁を敷く方法だけにし、湯たんぽを間近にくっつけて温度を高めることにした。

発泡スチロールの箱に、藁と大豆を入れた琺瑯のタッパー(軽くフタをする)と湯たんぽを入れ、毛布で保温した。

夜の8時頃にセットし、翌朝様子を見てみると…


ちゃんと糸を引き、納豆になっていた!

発酵が進みすぎるとよくないらしいので、箱から取り出して寒い部屋に置いて冷ましておいた。

その夜、楽しみにタッパーを開けてみると、朝と変わらない様子だった。

皿に移し、醤油をかけて混ぜてみた。


ねばねばして、まさに納豆! 2回目にして案外簡単に成功した。湿度を保ちやすいようにタッパーを使ったが、藁苞を使う場合、ビニール袋に入れておくとよさそう(空気穴は必要)。

失敗した後、ネットでいろいろ調べていると、納豆菌の天敵に細菌寄生性ウイルスの「バクテリオファージ」というのがいるらしく、これについて調べていると、業者の方は納豆をつくる部屋を殺虫剤で念入りに殺菌していたり、家で何度やっても失敗してバクテリオファージが繁殖したらしい方の記事が出てきたり、そんな情報を見ていると気分が暗くなってくるので、それ以上調べるのはやめた。そんな心配はしなくても、うちは食べものを放置しておいたらたいてい何でも腐敗せず発酵するくらいなので、家の常在菌の状態はいいらしく、納豆がウイルスに侵されることもなかった。

藁に自然についていた納豆菌でつくった納豆は、身体にすっと入っていく感じがする。純粋培養した納豆菌でつくった納豆は、どれも同じような味だけど、藁で育てると、毎回違ってくるのも面白い。一度つくれば、藁がなくても、その納豆を茹でた(蒸した)大豆に混ぜて繰り返しつくることができる。

ちなみに、失敗した納豆は味噌味のスープに入れたら、とても美味しい納豆汁ができた。乾燥していたのでいまいち納豆の風味がしなかったが、スープに入れるとかなり納豆風味になり、ちゃんと納豆菌が育っていたことが確認できた。納豆づくりで失敗しても、よほどの失敗でないかぎり、スープに入れたら食べることができ、大豆をムダにすることはなさそう。

「納豆」や「納豆汁」というのは、冬の季語になっているらしい。納豆はお店で一年中販売されているので、納豆に季節を感じる人は少ないと思うが、納豆づくりは冬が適しているのだろうか。藁が手に入るのが、お米を収穫した後で、そこから時間が経ち過ぎると藁にカビが生えてしまいやすいし、冬はゆっくり家で手仕事をする時間があるので、昔から冬につくっていたのかもしれないと考えた。この冬はしばらく、納豆づくりが続きそう。


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by 硲 允(about me)
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