「give & take」よりも「give & given」

「give & take」というコンセプトは昔から好きになれなかった。「take」というのは、能動的に相手から「取る」というイメージ。与えた(give)んだから取ってもいいだろう、という取引は、するのもされるのもイヤだ。

では「give & give」かというと、これもたいていうまくいかない。「take & take」の人を甘やかし過ぎることになるし、そのうち自分も疲弊してくる。

あるとき、「give & given」というのを思いついて、妙にしっくりきた。自分が誰かに何かを与えることができるときもあれば、誰かから与えられる(given)こともある。takeすることを前提にgiveするのではなく、giveの一つひとつは独立したgiveで、誰かのそんなgiveをありがたく受けるときもある、というイメージ。

相手のgiveの真意を見抜くには、自分のgiveを磨いていく必要がある。giveに上達すれば、givenの心も深まる。givenのありがたさを感じることで、giveの心が深まる。giveばかりではなく、givenばかりでもなく、giveとgivenの行ったり来たりが大事なのだろうと思う。