会社員よりもフリーランスの方が楽しいか? 仕事の内容にもよる



「会社にいつまでも雇われていないで独立して自由になろうぜ」と、起業セミナーのようなものにしつこく誘われて困っていると、ある人からきいた。

「雇われない働き方」「新卒フリーランス」といった言葉を目にすることが増えてきた。果たしてこういう働き方をすれば楽しく幸せに生きられるのだろうか?

自分が働いている会社の仕事に不満を感じている人は、「そういう働き方もいいかもなぁ」と思うかもしれない。会社の仕事にある程度満足している人は、「会社員をなめるなよ」と思うかもしれない。

フリーランスや自営業の仕事にある程度満足している人は、「いよいよそういう時代になってきたか」とニヤリとするかもしれない。フリーランスや自営業でも毎日の仕事がそれほど楽しくない人は、「そんなにいいもんでもないよ」と苦笑いするかもしれない。

要は、人によるし、仕事の内容にもよるし、その人がどんな仕事を望んでいるのかにもよると思う。会社である程度楽しそうに働いている人もいれば、カフェで悲壮感を漂わせてパソコンを連打しているノマドワーカーもいる。

働き方のスタイルも重要だけど、仕事の中身のほうが重要だと思う。例えば、ネットで稼げるようになって会社を辞めて、意義の感じられない情報を発信しまくったりあやしい商品を売りつけて知人たちに嫌われながら大金を稼いでも、毎日幸せな気分ではいられないだろう。会社で気の進まないことにつき合わされることがあっても、意義の感じられるものをつくったり売ったりして、志を同じくする同僚と一緒に過ごせたほうが楽しいだろう。

その逆もあり得る。ノルマを課され、自分でもいらないような商品を朝から晩まで売り歩いているよりも、誰にも指図されず自分の好きなものを自分のペースでつくって販売しているほうが楽しいだろう。

要は、自分が何をしたいか。何をつくりたいか。何を生み出したいか。そのためには、どんな働き方がふさわしいか。会社の中でなければできないこともあれば、会社では実現できないこともある。


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by 硲 允(about me)
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