もともとは仏生山(香川県)の「へちま文庫」でいただいてきたヘチマの種。その種から育て、毎年、種採りしているヘチマが今年も育っています。
ヘチマはほとんど鑑賞用で、へちま水をとらせてもらっているくらいでしたが、若い実が食べられると聞いて、試してみました。
ヘチマの実は見つけたときには巨大化していることが多いのですが、こまめにチェックして、これくらいの大きさのときに、ハサミで切って家に連れ帰ります。
包丁で皮を剥きます。スルスルと剥けて、たしかに食べられそうな柔らかさ。ちょっと青くさいような香りがします。
輪切りにしてみました。
シンプルに、フライパンで焼いて、できあがり。
火を通すと青くささも気にならなくなり、ほんのり甘くて、ちょっとねっとりとした食感。けっこう美味しいです。
調べてみると、沖縄ではへちまの実を味噌煮にして食べる料理があるそうで(「ナーベーラーンブシー」と呼ばれる)、なるほど、味噌煮はたしかに合いそうです。そのうち試してみようと思います。
ヘチマの実を食べてみたい、と思っても、一般的なお店では普通、売られていません。へちまの実をわざわざ置いても買われることは少ないだろうし、出荷してもあまり売れなさそうなのでヘチマの実を食用として育てて販売する生産者さんもかなり限られているでしょう。お店で見かける食材というのは、自然界で与えられた中で人間が食べられるもののごく一部だということが、野菜を育てたり、いろんな野草を食べたりしているなかでわかってきました。ベーシックな食材がベーシックになったのにもそれなりの理由があるわけで、お米が日本の主食になったのはわかるなぁと、この頃の新米を食べていて思いますが、一方で、たまに珍しい食材を味わうのもまた違った楽しみと喜びがあるものです。
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by 硲 允(about me)