製本のワークショップをすることになり、道具をそろえました。製本道具には竹を使った「かけべら」や「竹の指輪」があり、東京のアパート暮らしの頃には近所に竹が生えていなかったので買いましたが、今は近所に竹が育ち放題なので、自分で作ってみることにしました。
「かけべら」というのは、紙を折る位置に筋を入れる道具で、こういうふうに使います。
ちょうど、そのうち竹の食器を作ろうと思って軒下で乾かしていた太めの竹があったので、これを使うことに。
まず、竹挽きノコで、かけべらの長さに切ります。
鉈(なた)で必要な幅に割ります。手元にある市販のものより少し小さめにしてみました。
小刀で削っていきます。
左が市販の製品。案外するすると削れました。
先はこのようにだんだん薄くなっています(上が市販の製品、下が製作途中)
定規に当てる部分(上の写真で見て左側)を一番高くして尖らせておかないと、線を引いたときにずれてしまいます。
サンドペーパーで仕上げました。
3つ作って完成。
と思いきや・・・
今までずっと使ってきたのに気づいていませんでしたが、売り物のかけべらの下のほうはこんなふうに面取りされています。
使うときに、てのひらに尖った角が当たって痛くないように、という配慮でしょう。なるほどー。
小刀で面取りして、サンドペーパーをかけて今度こそ完成!
次に、竹の指輪を作りました。縫物の指貫(ゆびぬき)のようなものです。
このように和綴じの糸を通すとき、 製本針の頭を押すのに使います。
細めの竹を根元で伐ってみると、肉厚すぎて穴は小さく、指が入らなかったので、もう少し大きな竹の細い部分を使うとちょうどよかったです。
輪切りにして、サンドペーパーで磨くだけで出来上がり。
人差し指の第一関節まで入ればOKです。ワークショップに参加してくれる方の指にぴったりなのを選んでもらえるように、いろんな大きさを用意しました。
製本の道具に、いまだに自然素材のものが使われているのはいいなぁと、作りながら思いました。かけべらはプラスチックでも代用できそうだけど、やっぱり竹のほうが機能も優れているのではないかという感じがします。竹のかけべらは手に持っても心地いいし、定規を当ててさっと線を引くのもなかなか快感です。
ちなみに、製本はこちらの本で勉強しました。説明がわかりやすくてオススメです。
美篶堂とつくる はじめての手製本
【関連記事】
手製本のいいところは、文章の隅々まで納得いくように仕上げられること
by 硲 允(about me)
twitter (@HazamaMakoto)
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ちょうど、そのうち竹の食器を作ろうと思って軒下で乾かしていた太めの竹があったので、これを使うことに。
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鉈(なた)で必要な幅に割ります。手元にある市販のものより少し小さめにしてみました。
小刀で削っていきます。
左が市販の製品。案外するすると削れました。
先はこのようにだんだん薄くなっています(上が市販の製品、下が製作途中)
定規に当てる部分(上の写真で見て左側)を一番高くして尖らせておかないと、線を引いたときにずれてしまいます。
サンドペーパーで仕上げました。
3つ作って完成。
と思いきや・・・
今までずっと使ってきたのに気づいていませんでしたが、売り物のかけべらの下のほうはこんなふうに面取りされています。
使うときに、てのひらに尖った角が当たって痛くないように、という配慮でしょう。なるほどー。
小刀で面取りして、サンドペーパーをかけて今度こそ完成!
次に、竹の指輪を作りました。縫物の指貫(ゆびぬき)のようなものです。
このように和綴じの糸を通すとき、 製本針の頭を押すのに使います。
細めの竹を根元で伐ってみると、肉厚すぎて穴は小さく、指が入らなかったので、もう少し大きな竹の細い部分を使うとちょうどよかったです。
輪切りにして、サンドペーパーで磨くだけで出来上がり。
人差し指の第一関節まで入ればOKです。ワークショップに参加してくれる方の指にぴったりなのを選んでもらえるように、いろんな大きさを用意しました。
製本の道具に、いまだに自然素材のものが使われているのはいいなぁと、作りながら思いました。かけべらはプラスチックでも代用できそうだけど、やっぱり竹のほうが機能も優れているのではないかという感じがします。竹のかけべらは手に持っても心地いいし、定規を当ててさっと線を引くのもなかなか快感です。
ちなみに、製本はこちらの本で勉強しました。説明がわかりやすくてオススメです。
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