水を土鍋に入れ、太陽の光に当てると美味しくなる。アナスタシア一族から教わる「living water」(生きた水)とは?

東京から香川へ移住することを決め、香川で家探しをしているときに出会ったある方に、「人生で一冊しか本を読めないとしたらこれを選ぶ」と言われて紹介されたのがこの本。


アナスタシア (響きわたるシベリア杉 シリーズ1) ウラジーミル・メグレ (著), 岩砂晶子 (監修), 水木綾子 (翻訳)

表紙を見て、ファンタジーだろうか、と思った。そのときは大して興味を引かれなかったのだけど、その後、試しに買ってみて読み始めると夢中になり、「人生で一冊しか本を読めないとしたらこれを選ぶ」と言われていた意味がわかった。このシリーズは9巻まであり(8巻は第1部と第2部が2冊に分かれているので全部で10冊)、どれか一冊を選ぶのは難しいけれど、今まで読んできた本の中で人生でどれか一冊しか読めないとすれば、このシリーズのどれかを選ぶ。

1巻の表紙を見てファンタジーだと思ったけど、読んでみると主にロシアを舞台とする実話だった(実話だと信じない人もいるけれど、ぼくは実話だと思っている)。もともと起業家の著者、ウラジーミル・メグレ氏が、タイガの森の奥深くでアナスタシアという女性に出会い、人間の生き方や自然との関わり方、人類の歴史などについて学びを深めていく話。

ロシアでは100万部以上読まれ、いろいろな言語に翻訳されて20カ国で出版されているらしい。日本語版は5巻まで既に刊行されていて、もうすぐ(2017年4月5日)6巻が発売される予定。

ぼくは続きの日本語版を待ちきれず、英語版で読み進めている途中。最近(2019年1月26日現在)は英語版がamazonで売り切れになっている・・・)




8巻(上・第一部)を読んでいると、メグレ氏の息子さん(Volodya)が、植物や水でメグレ氏の身体から有害なものを取り除き健康を回復させる話があった。

Volodyaはまず、きれいな湖の深くにある微生物がほとんど入っていない「dead water」(直訳すると「死んだ水」)をメグレ氏に飲ませる。これを飲むと、体内が洗浄され、多くの微生物やバクテリアが排出されるという。「dead water」をなるべくたくさん飲んだあと、今度は「living water」(直訳すると「生きた水」)を飲ませる。これは、不純物が入っていない小川やため池の表面の水らしい。

ウラジーミル氏はさらに、アナスタシアの祖父から聞いた話として、湧き水をそのまま飲んでもそれは「living water」とは言えず、口の広い木か土でできた器に入れて、約3時間、日光を吸収させる必要があると説明している。太陽の光に当てておくことで、人間が生きるのに必要な微生物やバクテリアが増えるという。また、太陽の光に3時間当てたあと、日陰に3時間以上置いて、ようやく「living water」になるという。

以前から、水道水を青い瓶に入れて太陽の光に当てて飲んでいた(「ブルーソーラーウォーター」や「ブルーボトルウォーター」などと呼ばれる)が、口の広い土の器といえば、土鍋があると思って、湧き水やきれいな小川の水ではないけれど、水道水を土鍋に入れて太陽の光に当ててみた。


水道水は殺菌されて人間に必要な微生物がほとんどいなくなってそうなので、庭のヨモギやハコベなどの野草を入れてみた。

朝から庭に出しっぱなしにして、陰ってから3時間以上経ってから取りに行く。

火にかけずにそのまま飲んでみると、水道水をそのままの状態で飲むよりも明らかにまろやかで美味しくなっていた。ヤカンに入れようとおたまですくってみると、少しとろっとした感じがあった。

水道水に混じった不純物を吸着させるために、竹炭も入れてみた。野草も増やしてみた。


少し手間はかかるけれど、水道水をそのまま飲むよりも健康によさそう。まだ水道水でしか試したことがないけれど、湧き水やきれいな沢の水などもこうやって飲んでみたい。


【関連記事】

by 硲 允(about me)
twitter (@HazamaMakoto)
instagram(@makoto.hazama