お借りしている家の台所の窓。もともと、網戸用の枠がないところに木を打ち付けてアルミ製の網戸が付いていたけれど、隙間だらけで虫が入り放題。夏に窓を開けられずにサウナ状態だったので、木で網戸をつくって設置することにした。
スライドできるようにして、なおかつ隙間なく作るのは難しそうだったので、固定してしまうことにした(開閉することよりも、虫が侵入する可能性をなくすことを優先)。
まず、上下に窓枠を付けた。
次に、枠内のサイズに合わせて、網戸のフレームを製作。
もともとこの幅の杉材をホームセンターで買ってきて、長さを測ってノコギリでカットし、木割れ防止ビスで留めた。これと同じものをもう一つ作った。
ビスで留めただけでは少しぐらぐらしたので、「ミニステー」で固定。
4個入りのを百均(セリア)で買った。
これでだいぶしっかりした。
次に、網押さえゴムを入れる溝を彫る。
電動工具はインパクトドライバーしか持っていないので、どうやって溝を彫ろうかと考え、調べていると、「溝切りカッター」という手道具があるのを知った。
|
近所のホームセンターで探してみたが、売っていなかった。電動工具なしに溝を彫る道具がないか店員さんにきいてみると、別の詳しい店員さんにトランシーバー(?)で相談してくれた。その結果、「電動工具を使うしかないですね」との答え。
最初に対応してくれた店員さんからその後、「彫刻刀じゃダメなんですか?」と言われ、「たしかに・・・」と思った。溝を彫るならまず彫刻刀を考えそうなものだけど、なぜか別の道具が必要だと思い込んでいた。彫刻刀で試してみて、ダメなら他の方法を考えようと思い、刃の丸い3mmの彫刻刀を買って帰った。
三木章 パワーグリップ彫刻刀 丸 3MM
さて、彫刻で彫ってみると、案外きれいに彫れた。最初は溝が曲がったり時々幅が広くなったりしたが、だんだんコツがつかめてきた。
連続で彫り続けると手が疲れてくるので、毎日数時間ずつ、何日もかけてようやく全体を彫り上げた。
次に、張り替え用の網を枠にぴんと張り、網押さえゴムを専用のローラーで溝に押し込んでいく。
予想以上にちゃんとした網戸になってきた。
雨が当たってカビが生えたり腐食したりするのを防止するために、柿渋を塗ることに。
柿渋は独特の酸っぱいような香りがする。苦手な人もいるようだけど、ぼくはけっこう好き。
上の写真の左が柿渋を塗り終えた網戸。
後日、いよいよ枠に網戸を設置する作業。
枠内に網戸を入れ、念のため、養生テープで網戸と枠の間のすき間を完全に埋めておいた。これで虫が入ってくる心配はなさそう。
その後、必要に応じて網戸の周囲に板を足しながら固定して完成!
まだ夏までに網戸を設置すべき窓がいくつもあるけれど、一か所完成してだいぶ気持ちがラクになった。網戸なんて作れるかなぁとちょっと不安だったけれど、「案ずるよりも作るが早し」。彫刻刀での溝彫りはちょっと大変だけど、彫る力が鍛えられて、その後のスプーン彫りで生かされた。
【関連記事】
by 硲 允(about me)
twitter (@HazamaMakoto)