Green Down Project(グリーンダウンプロジェクト)のこと。羽毛をリサイクルすると「垢」が落ちて新品よりキレイに?

Green Down Project(グリーンダウンプロジェクト)というのがあるのを最近初めて知った。使わなくなったダウンジャケットや羽毛布団などを回収し、羽毛を洗浄してリサイクルするというプロジェクトらしい。

羽毛と言えば、3年前の春に香川に移住したとき、3月だったが、思いのほか夜に凍えて、すぐ布団を買いに行ったのを思い出す。イオンの布団コーナーにあった羽毛布団を見て、温かそうだと思ったが、鳥を殺して羽を抜いたのを想像すると、気が進まなかった。店員さんに、「この羽毛布団、鳥を殺していますか?」ときくと、「いえいえ、柔らかい毛をちょっともらっているくらいです」といったお返事だった。「ほんまかいな?」と疑心暗鬼だったが、自信満々にそう言われたらそうかもしれないと思い、とにかくその夜までに温かい布団が必要だったのでその羽毛布団を買った。

Green Down Projectのことをいろいろ調べていると、「ダウンは食用に飼育された水鳥の肉の副産物」だという情報があった。おそらく、羽毛布団の羽毛も同じだろう。イオンの店員さん、自信満々だったけどやっぱりデタラメやん!

どうも、世界ではダウンの供給量が減ってきているらしい。食文化の変化によって水鳥を食べる量が減ったり、鳥インフルエンザが流行して水鳥が減ったりしているとのこと。

羽毛のリサイクルは、一から羽毛を得るより地球環境にもプラスになるという。羽毛を1キロ燃やすと約1.8キロの二酸化炭素が発生するらしく、羽毛を燃やさずにリサイクルすることで、二酸化炭素の排出を減らせる(大量にリサイクルしないと微々たる量かもしれないけれど…)。

回収した羽毛をどうやってリサイクルするかというと、新しい羽毛と同じ洗浄ラインを通して汚れやホコリを徹底的に取り除いているとのこと。羽毛に「垢」があるというのは知らなかったが、羽毛製品を長年使っていると、その間に羽毛同士が擦れ合って垢がはがれ落ちていくため、リサイクルされたダウンは新毛よりもキレイだと謳われている。長年使っているうちに羽毛に染み込んだ汗や汚れなどはきれいさっぱり落ちるのだろうか?(そのことについては記述が見当たらない)。うちでは、ダウンジャケットを「松の力」など自然素材の洗剤で手洗いしている。何度も洗っているうちに、羽毛が傷んでくるのではないかと思っていたが、この説明に従えば、洗う際にも羽毛が擦れ合ってどんどんキレイになっていくことになる。とはいえ、寿命はあるのだろうけれど。

一般的に、羽毛の洗浄には消臭剤や合成洗剤で洗浄され、殺菌剤が残留する危険性もあるが、グリーンダウンは、「エコテックス規格100クラスⅠ」という認証を取得し、乳幼児が使用しても大丈夫、ということになっている。

回収の対象となるのは、ダウン率50%以上の製品で、穴があいていたり汚れていたりしてもOKとのこと。回収を行っているのは、URBAN RESEARCH DOORS、三重県共同募金会、山口県共同募金会、株式会社三陽商会、特定非営利活動法人中部リサイクル運動市民の会、西川リビング株式会社、株式会社パブリックスペース、株式会社ユナイテッドアローズ グリーンレーベルリラクシング(詳しくはこちら)。

着なくなった服はリサイクルに出すことがよくあるが、ダウンジャケットなどの羽毛がどう使われているかまで説明されているのは見たことがない。ダウンをリサイクルするときは、次からこのプロジェクトにお願いしようかなぁと思う。

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by 硲 允(about me)
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