第41回全国育樹祭記念行事である「2017森林・林業・環境機械展示実演会」(2017年11月19、20日)に参加してきた。
主催は香川県と一般社団法人 林業機械化協会。会場は、香川県坂出市の番の州臨海工業団地。JR坂出駅から無料のシャトルバスに乗って約15分で到着。
付近には煙をもくもくと吐き出す巨大な煙突のある工場が立ち並び、空気がわるく、なるべく早く立ち去りたいような場所だった。
モンベルのブース。チェーンソーの入るバッグ付きの背負子(しょいご)が気になった。普段、森へ行くときは一緒に活動する方の車に乗せてもらっているが、いざというときには、これがあればチェーンソーを背負って自転車で現場に行くことができる(着くまでに疲れて仕事にならなさそうだけど…)。その他に防護服など、一般的なモンベルストアで見かけない商品があって面白かった。
こちらは薪割機。写真では見たことがあったが、本物を見るのは初めて。
重機用のオイルの粘性を比較する道具。このブースでは、生分解性のオイルが紹介されていた。原料は植物性ではなく石油由来の飽和エステルを使用した化学合成油だという。「どうなったら分解したということになるんですか?」と定義を訊ねると、水と二酸化炭素になったら分解したことになるらしい。28日間で60%分解されるという。「他の原料が消え去るわけではないですよね? 生分解といっても、ばらばらになるだけのことですか?」ときいてみると、ちょっと気分を害された様子で、「微生物が食べてくれる」とのことだったが、微生物がどれくらい食べるのかはよくわからなかった。
会場内を何十台もの大型機械が暴れまわっていた。見せ物にするためだけにつかんだり持ち上げられたり破砕されたりする木々は悲しげに見えた。
チェーンソーを使ったデモンストレーションや枝払い競争などがあちこちで行われていた。効率重視の現場ではスピードが求められるのだろうけれど、競争するのは危険だし、競争しながらチェーンソーを振り回す姿は美しいものではないと思った(見ずに帰ったけど)。
いろんなチェーンソーを手に取ってみることができた。
チェーンソーカービングの実演もあったらしい。
こんなにバーの長いチェーンソーは初めて見た! 余程大きな木を伐るときに使うのだろう。扱いが難しそう…。
普段使っているKIORITZ(共立)のチェーンソーもいろいろ。
日本チェーンソー協会のブースでは、いろんなメーカーのチェーンソーを実際に使ってみることができるようになっていた。
これは木をチップにする機械。右の白いタンクにチップがたまるようになっている。爆音がして、耳栓をしておかないと耳が壊れそうだった。
ロボット型の薪ストーブにも遭遇。
全体的に、ビジネスのために木を利用してやろうという商業的な雰囲気で、どうだこの機械は!という感じで巨大なマシンが物々しく動きまわり、いたたまれなくなって逃げるように帰りのバスに乗った。
欲しかった1リットルのガソリン携行缶を買えたのはよかった。
森でチェーンソーの作業中にガソリンが切れることがあり、予備のガソリンを入れてリュックで持ち歩く。
こういう小さな携行缶は近所のホームセンターにはなかったが、ネットでも見つかった。
この展示会に行ってみて、自分がどのように森と関わっていきたいかを改めて考えるきっかけになった。田畑もそうだけど、規模を大きくし過ぎると、「気持ち」がないがしろになりがち。自分がそうありたい「気持ち」を保ったまま自然と接することのできる規模や方法を選ぶ必要があると思った。
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by 硲 允(about me)
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