こんぴらさんの裏参道を歩く。楠の大木と白馬の窮状


金刀比羅宮(こんぴらさん)に至る表参道は、785段の階段を上がる。香川に来たばかりの頃、このルートしか知らなかったが、裏参道を一度案内していただいたことがあり、裏道のほうが好きになった。

近々、裏参道を案内することになっているので、予習で再び歩いた。


いきなり猫が迎えてくれた。


こわがりだったが、カメラ目線でこっちを見てくれた。


表参道は最初の辺り、通りの左右がずらっとお土産屋で商業的な匂いがぷんぷんするが、裏参道は森の香りがする。


紅葉が始まりつつあった。


表参道は旅行者が行き交っていたが、裏参道はあまり知られていないようで、ほとんど人とすれ違わない。


下の写真は「常碧の森」と呼ばれるエリア。



「琴娘」と名付けられたこちらの木は、この辺りに古くから自生するヤブ椿の仲間らしい。


楠の大木。その下でしばらく寝転がっていた。樹の不思議な力か、ここにずっと居たくなってくる。鳥たちの家でもあるらしい。


 幹の下から見上げた景色。


あまりのんびりしていられなかったので、また来ることを告げて登山再開。


ツワブキの花を見ると力が湧いてくる。

この辺りで表参道と合流。


白いお馬さん! こんなに狭いところに閉じ込められて、元気がなさそうで、足元もふらついている・・・。北海道から連れて来られたらしい。


もう少しで本殿。


見苦しい建物が乱雑に立ち並ぶ下界の景色は美しいとはいえない。


こんな絵を発見。だいぶ前に書かれたようだが、さっきの馬と似ている。この馬もやっぱり元気がない・・・。

お参りして下山する途中、白いお馬さんが散歩させられていた。広い場所で走らせてもらえず、この小さなエリアでつながれて半径スーメートルの円をぐるぐる回るだけ。


散歩係の方の手にはムチのようなものが・・・。こんなに酷い目に遭わされているだよと、窮状を訴えるような眼差しに心苦しくなった。

生まれ変わってこの馬のような目に遭わされたらどんなに辛いだろうと思った。馬も人間も、もっと自由に生きられる世の中がいい。


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by 硲 允(about me)
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