「若杉ばあちゃんのよもぎの力」(本)を買い、よもぎの醤油炒めをつくる

若杉ばあちゃん(若杉友子さん)のことを初めて知ったのは、この本をどこかで見かけたとき。


野草の力をいただいて 若杉ばあちゃん食養のおしえ

当時は東京暮らしで、野草を摘んで食べたことがなく、いろんな野草を食べて元気いっぱいの若杉ばあちゃんの姿は、ちょっと衝撃的だった。

あの頃は、もっと自由に生きるために、なるべく気の進まない仕事は減らして、手足を動かして暮らしに必要なものは自分でつくる生活に移行し始めたときで、いざとなれば野草を食べて生きていこうと思った。

それから数年。いろんな野草を食べてみた。カラスノエンドウ、ハコベ、タンポポ、スベリヒユ、アザミ、胡瓜草…。野草は一般的な野菜に比べてアクが強く、ぼくは結石ができやすいのもあって、野菜ほど気軽に何でもパクパク食べるというわけにはいかない。野草でお腹を満たすのはなかなか難しいことを知った。

どこにでも生えていて、日本で暮らしている人に親しみのある野草といえば、ヨモギ。うちの畑にもたくさん生えていて、ヨモギ団子ヨモギ味噌ヨモギ餅などにして食べている。畑仕事などでケガをしたときには、ヨモギを摘んで手で揉み、汁を傷口にかけ、絆創膏などで固定してヨモギを傷口に当てておけば、びっくりするほどすぐに血が止まって傷口がふさがる。最近も爪をケガしたので、毎日ヨモギのお世話になっている。

先日、本屋で若杉ばあちゃんの新しい本を目にした。


若杉ばあちゃんのよもぎの力

よもぎの蒸しまんじゅう、よもぎの生八つ橋、手打ちよもぎうどんなど、つくってみたいレシピがいろいろ載っている。ヨモギを衣類や米の防虫対策に使う方法も書かれていて、試してみたいことがたくさん載っているので買ってきた。

最初に試してみたのは、よもぎのしょうゆ炒め。


畑のヨモギが美味しそうな季節。


柔らかそうな葉だけを摘んだ(若杉ばあちゃんの本にヨモギの摘み方も詳しく書かれているのをあとから知った。それによると、茎を入れても大丈夫なようで、食用にするのは根元から15センチ未満のヨモギ、とのこと)。


沸騰させたお湯に塩を入れてさっと茹でる。


水にさらすのは20分間、と書かれているが、夕食まで時間があったので数時間さらしておいた。

その後、水を絞り、1センチ幅くらいに包丁で切り、フライパンにごま油をしいて炒めた。


炒めながら、醤油を回し入れる。水分があっという間になくなって焦げ付きそうだったので水を少し入れた(あとから気づいたが、お酒も入れるらしい!)。


完成! 

食べてみると、味は美味しいけれど、繊維がなかなか硬い。よく噛めば繊維が砕けるが、硬すぎる部分もある。噛む訓練になり、ガム代わりになりそうだと思った。でも美味しくて体によさそうなので、全部食べ切った。


ヨモギは繊維が強いので、ヨモギ餅をつくるときのように、包丁で叩いてみじん切りにするのがよさそう。「よもぎとわかめの混ぜごはん」のレシピも載っていて、その場合、ヨモギをみじん切りにしている。それなら食べやすいかも。

ヨモギは、浄血、造血、止血の働きをし、かゆみや痛み、炎症を抑え、体を芯から温め、美肌効果もあるらしい。そのほか、抗がん作用、リラックス効果、抗菌作用などもあるという。沖縄では「フーチバー」とも呼ばれ、「万能の薬」と言われてきたらしい。

この春はヨモギ尽くしになりそう。


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by 硲 允(about me)
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