「大学生の頃に戻れるとしたら、お金を貯めて田舎に土地を買うだろう」と、時々思うことがある。
実際には、大学生の頃は今のような暮らしに関心があったわけではないので、当時の自分にそう言い聞かせても実行しないだろうけれど、今の年齢になった自分は勝手にそう思う。
大学生の頃、親に仕送りを送ってもらっていた以外に、お小遣い稼ぎでいろんなアルバイトをしていた。当時は外食が多く、今思えばずいぶん無駄な出費をしたいたので、自炊をして、本当に必要なものだけにお金を使っていれば、田舎に土地を買えるくらいのお金が大学在学中に貯まっていたと思う。
ネットでいろいろ調べてみると、田畑のついた土地や、ちょっとした廃屋付きの土地が数十万円で売りに出されている。もうちょっとがんばって貯めれば、すぐに住める小屋付きの物件も見つかるだろう。
土地を買ってどうするかというと、自分で小屋を建てて、野菜や穀物を育て、なるべく自給自足の暮らしをする。そういう暮らしをするための技術を身に付けるにはある程度の時間がかかるし、特に最初の頃は現金も必要なので、そういう技術を高められそうなアルバイトを探して現金収入も得る。山林つきの土地なら、山を手入れして伐った薪を売るのもありだろう。
ぼくは都会で翻訳などの仕事を数年してから田舎に移ったので、仕事探しに困らなかったが、地方で一から仕事をつくるには、この本もとても参考になる。
月3万円ビジネス 100の実例(藤村 靖之 著 )
地方で自給自足的暮らしをするといっても、何かと現金収入は必要。毎月の決まった出費として、家賃は大きいが、最初に土地を買うことで固定費が抑えられ、気の進まない仕事を減らしやすくなるだろう。
家は、その土地の土を使って、コブハウスやストローベイルハウスを建てたい。自分一人では無理そうなら、経験者に講師をお願いして、参加者を募ってワークショップを開くのもいいかもしれない。
土地は飲み水にできる、きれいな水が流れて(湧いて)いるところがいい。住む家があって、水があり、その土地で育つ食べものがあって、寒さをしのぐ服があれば、生きていくには困らない。空気のきれいな場所で、自然に沿った暮らしをしていれば、健康を保つのも容易いだろう。
快適に、健康に生きるために必要最小限のものを確保し、自分の余力と時間が余っていれば、他にも何かしたくなるだろう。暮らしの技術を習得し、環境を整えれば、生きるために最低限必要な仕事はだんだん減らすことができる。必要な現金収入の額も減っていくだろう。お金のために気が進まずにしなければならない仕事が減れば、自由な時間が増え、自分が本当にしたいことをする時間が増える。
そういうサイクルに入るためには、最初に土地を得るのが有効ではないかと思う。
ぼくは今のところ、町なかの田舎という感じの場所で暮らしているが、いずれはもっと山のほうで暮らしたいと思っている。
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by 硲 允(about me)
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