素材のままのおやつの話とモリエ米店の「玄米美人ポンせんべい」

外出中、お腹が減ったときに食べるものは人それぞれだろう。コンビニに駆け込めば、おにぎり、パン、お菓子…いろいろあるけれど、添加物や砂糖を気にしていると、食べたいものがほとんどない。ここ数年、コンビニで買った食品と言えば、甘栗かナッツかミネラルウォーターくらい。ナッツとミネラルウォーターは、たいていどのコンビニにもあるけれど、甘栗は見当たらないこともある。

外出するときは、なるべく家からおにぎりやパンやいつも食べているColussi(コルッシ)のクラッカーを持っていくようにしているが、急いで出掛けるようなときは、外出先での食べものに困ることがよくある

よく行くエリアごとに、ここなら食べられるものが売っている(かも)、というお店があり、先日、善通寺(香川県)に行ったときは「おしゃべり広場」に寄った。


ここには、砂糖の入っていないパンが時々ある。この日は甘いパンしかなくて、残念、と思ったら、「玄米美人」と書かれたポンせんべいが目に留まった。


善通寺市のお米屋さん「モリエ米店」の製品で、石川県産の有機玄米と同じお米の塩麹、イリコだけでできている。


お米の甘みが際立っていて美味しかった。

店で見かけるおやつは、砂糖や人工甘味料の入った甘いものが多く、塩味のおやつも食品添加物が入っていたり、揚げている植物油の遺伝子組み換えが心配だったりして、食べたいものが少ないが、こういう素朴なおかしはありがたい。

素材の風味を生かした、なるべく素材のままのおやつが街でもっと簡単に入るようになればいいのに、と思う。

近所のイオンに行くと、海外からの旅行客を見掛けることが多く(その近くから高松空港へのシャトルバスが出ているので、最後の買い物をするようだ)、海外から来られた人たちが素材のままのおやつを楽しんでいるのを時々見掛けることがあり、おやつの楽しみ方の違いに発想を刺激される。

どういうことかというと、食品売り場で買ってきた果物を、フードコートのテーブルで早速かじっていたりする。加工された果物ジュースを買うよりも新鮮で栄養価が高いだろうし、フードコートの隣で売っているフレッシュジュースを買うよりも安く、なるほど合理的な選択だと思って感心する。欧米のどこかの国から来られたように見える紳士的な男性は、ハンカチのようなものを広げ、果物ナイフで梨を剥いていて、美学も感じられさらに上手だと思った。

「素材のままのおやつ」というと、森林活動を一緒にしている七十代の方から、子どもの頃のおやつといったら蒸したサツマイモばかりだったというお話を聞いたことがある。七十代になっても森でチェンソーを持って活発に動き続けることのできる体力の基本は、子どもの頃のこういう食に支えられているところが大きいのではないかと思った。ぼくの子どもの頃のおやつといえば、チョコ菓子にスナック菓子、アイスクリーム、砂糖たっぷりのジュース…、既に体にガタがきているが、立て直すのは今からでも遅くないと思い、なるべく素材のままの自然なおやつを求めている。


【関連記事】

by 硲 允(about me)
twitter (@HazamaMakoto