ブラックチェリートマト(左)とさぬき白瓜(右)の苗を買ってきた。産直などで苗を見ると、1代交配種で農薬を使っているものが多いが、よく探せば固定種(在来種)で無農薬の苗が見つかることがある(農薬なし、と書かれていても、よく見ると発芽したトウモロコシの種がピンク色だったり、農薬で種子コーティングしている場合もある)。
最近よく参考にさせていただいている「これならできる!自然菜園―耕さず草を生やして共育ち」(竹内孝功 著)という本に、「ストチュウ水」の活用について書かれていて、試してみた。
苗を定植する際、根に根性をつけるには、水を制限するのがいいらしく(根が水分を求めて土の深くに伸びていくため)、水は定植時にも定植後も与えないことが原則だという。
そこでどうするかというと、水をあげなくてもいい状態を予めつくるために、定植の前日から、「ストチュウ水」を吸わせておくらしい。
「ストチュウ」で検索してみると、ニンニクやトウガラシも入れて農薬代わりに使われることが多いようだけど、竹内さんの方法では、水と酢(柿酢や木酢)と焼酎を1,000倍に薄める。農薬代わりとしてではなく、雨水の代用であり、ストチュウ水には微量なミネラルやビタミン、アルコールが含まれ、苗の活力が高まって定植後の活着がよくなるという。
「ストチュウ」という名前はどこから来ているのかと思って調べてみると、「ス(酢)」と「ショウチュウ(焼酎)」ということらしい。
ぼくは酢の代わりに、発酵が進みすぎてお酢のようになった「しゅわさかさん」を入れてみた(上の写真の左)。そのほかに、タンポポの花を浸けた玄米焼酎と、いただきものの木酢(竹酢かも)を配合。
ポットの底から3~4センチの高さのストチュウ水に一晩浸けて、翌日、植え付ける。
この本では、「根性のある根を張らせる植え付け法」も紹介されている。
自然農を始めたばかりの頃、とにかく種をまいて草を刈って草マルチにし、そのうち何でも育つような土に変化していくのを待つしかないと思っていたけれど、それだけではなかなか育たない作物もあり、何か手を打たなければと思っていたときにこの本に出会った。
著者の竹内さんは、自然農を実践する数多くの先駆者からの教えを得、それぞれの農法の矛盾に悩み苦しまれつつも試行錯誤するうちに各農法に共通している根っこ(つまり、作物をはじめ、生きものの命の営みや自然を最大限に活かすこと)を知ったという。
「本書では、偉大な先人たちの知恵を活かし、野菜が自然に育つために、自然の営みを活かして最小限の手助けで育てるコツを紹介します」と前書きに書かれている通り、違和感を感じずに野菜の成長を手助けできそうなコツが惜しみなく紹介されている。
これならできる!自然菜園―耕さず草を生やして共育ち(竹内孝功 著)
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