ぼくは2014年の春に、東京から香川に移住した。同じように関東地方から香川に移住してきた方たちとよく出会う。都会から地方へ移住する人はこれからますます増えていくのではないかと思う。
ぼくはパソコンがあればどこでもできる仕事をしているので、移住しても仕事はあまり変わらなかったが、場所が大きく関わってくる仕事をしていると、移住の際、仕事探しが大きな問題になる。
地方に移住し、そこでゼロから自分の仕事を自分でつくっていく人もいるが、そういうことは誰でもやろうと思うことではないし、自分でつくった仕事で生計を立てていくには時間もかかる。ぼくの周りでは、まずはアルバイトなどの仕事を週に何回かしてある程度のお金を得つつ、自分の仕事をコツコツとつくり上げていく人が多い。
地方でしばらく暮らしていると、友人や知り合いから仕事の情報が入ってくることも多く、そういう仕事は求人誌に載っていないような面白そうな仕事であることが多い。駅やスーパーなどに置いてある無料の求人誌を見ても、(人それぞれだろうけれどぼくの場合)興味を引かれる仕事がほとんど見当たらない。
地方には仕事がないとよく言われるが、実は面白い仕事がいろいろ隠れていて、簡単に手に入るところに情報が出回っていないだけではないだろうか、と思うことがある。
地方の若者は都会に出たがり、都会に憧れやカッコ良さを感じている人もまだ多いと思うけれど、地方での新しい生き方にもスポットライトが当たりつつあるし、地方でも面白い働き方や生き方を実践で示している人も増えてきている。
地方での仕事の情報にしても、最近はユニークで内容の面白いサイトを見掛けることが増えてきた。
〇日本仕事百貨
このサイトは、東京にいた頃、よく見ていた。まだ香川への移住を決める前からチェックしていた。それまでに見たことのある求人サイトとは違い、働いている人がみんな楽しそうで、「雇用主が従業員を探す」というのではなく「仲間を募る」という感じがした。丁寧に現地取材をされていて、その職場の雰囲気が伝わってきて、仕事を探していなくても読みものとして楽しめる。
〇TURNS「地域のしごと」
TURNS(ターンズ)という雑誌は、香川に移住する前によく見ていて、地方での暮らしへの憧れを膨らませていた。そのウェブサイトに、仕事情報も掲載されている。記事形式で紹介されていて、内容が充実している。
〇ハローライフ
大阪に拠点があり、レンタルスペースを運営したり、「ハローライフスクール」という就職支援のプログラムを行ったりしていて、求人情報もウェブサイトに掲載している。仕事の場所は関西が中心で、業種はものづくり、福祉、デザインなど、さまざま。3カ月間シェアハウスに住み込みで田舎暮らしが体験できる農家仕事、というのもあった。
〇ココロココ
地方の暮らしや仕事、移住に関するものなど興味を引かれる記事がいろいろあり、地方の仕事情報も掲載されている。
〇ヒトデ
「仕事」を紹介するのではなく「人」を紹介する、というコンセプトの転職サービス。香川の求人が中心。求人を行っている人による、「障がい者」「LGBT」「外国人」「65歳以上」「子育て後の復職者」「ブランクからの復職者」に対するコメントを掲載しているのも特徴的。
〇ローカルワーク in HOKKAIDO
北海道が自治体として運営しているウェブサイト(北海道 総合政策部 地域創生局 地域政策課 集落対策・地域活力グループ)。「北海道内で、農林水産業の六次産業化、地域資源を活かした観光など、北海道の地方の可能性に目を向け、「やりがい」に注目した仕事情報をご紹介しています」とのことで、札幌市内の仕事は掲載されておらず、森林や牧場など、自然の豊富な場所での仕事が多数掲載されている。
〇農家のおしごとナビ
農業の分野に特化した求人サイト。米や野菜、果樹、花、酪農などの農業生産の仕事のほかに、農業関連の加工や販売、事務など。募集している働き方の形態はさまざまらしく、正社員、期間限定アルバイトのほか、農場長候補や後継者候補などの募集もあるらしい。
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他にもいろいろあると思うので、見つけ次第、追加していきたい。
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