「好きなこと」があり過ぎる場合、何から始めたらいいのか?「時間を生み出すこと」という観点で考えてみる

好きなことを仕事にしている方たちへのインタビューをまとめた手製本
『好きなことを仕事にする』

「好きなことを仕事にする」といっても、「好きなこと」や「したいこと」がたくさんあり過ぎる場合はどうすればいいか?


○リストアップする


まず、「好きなこと」「したいこと」を書き出してみるとすっきりする。

ぼくは東京で暮らしていた頃、「したいこと」を書き出してみると、「文章を書くこと(随筆や小説)」「ピアノ」「陶芸」「草木染め」「野菜やお米を育てる」などが浮かんだ。

書き出して終わり(当時はそうだった)ではなく、さらに分析してみると面白い。

・既に始めていることか? これから始めたいことか?

・すぐに始められることか? 場所や道具や資金などをつくらないと始められないことか?

・「好き」「したい」という気持ちがどれくらいあるか? 1(小)~5(大)の5段階くらいで数値化してみる。

・いつ頃始めたいか? すでに始めているのか? まだなら、すぐに始めたいのか、あるいは後々でいいのか?

・(その他、いろいろな切り口から見てみる)


○時間を生み出す順番で始める


リストを検討した後、何から始めたらいいのか。

「好き」で「したい」気持ちが大きくて、すぐに始められることがあれば、それから始めるのがいいのではないかと思う。

ところが、それがなかなか難しい場合も多い。「時間がない」とか、「始めるために必要なお金がない」とか、「すぐに始めようと思えば始められるけど、収入を得られる仕事になりそうにない」といった問題が障害になりがち。

そんなときは、「何から始めたら時間が生まれるか」という観点で考えてみると面白い。
好きなことがあり過ぎて困るのは、全部する「時間」がないから。「時間」さえたっぷりあれば、案外、好きなことを同時並行でいろいろできるはず。

その時間をどうやって生み出すか?

まずは、普段、どのように毎日の時間を使っているかを詳しく見てみる。思い出しながら書き出してみるのもいいし、1週間、生活しながら記録してみるとより正確なデータが得られる。

それをまた分類してみると・・・

  1. 「好き」ではないけれど収入を得るためにしていること
  2.  「好き」ではないが、暮らしていくためには必要だと思ってしていること
  3.  「好き」ではなくて惰性で何となくしていること
  4.  「好き」で収入になること
  5.  「好き」で収入にならないこと

自分の土地があって、自給自足に近い暮らしであれば収入がほとんどなくても暮らしていけるかもしれないが、現代社会の一般的な暮らしではある程度の現金収入が必要で、そのために時間を使わざるを得ない。

お金が必要な中で「好き」なことをする時間をつくるには、好きなことをして収入を得られるようにするか、好きなことをすることによって暮らしにかかるお金を減らす、という方法もある。

後者については、たとえば野菜を育てるのが好きなら、それを実行すれば買い物にかかるお金が減る。器や服や家具が好きなら、それを自分でつくれば買うよりも材料代のほうが安いことが多いし(道具に初期投資がけっこうかかるかもしれないけれど)、自分で心をこめてつくったものには愛着が感じられる。

衣食住のことを、お金で解決するのではなく、自分の体と頭を動かして自分でつくれば、暮らしに必要なお金を減らせる。自分でやろうとすると時間がかかるけれど、「好きなこと」なら時間がかかっても苦にならないし、「つくる喜び」に目覚めると、いろんなものを自分でつくりたくなってきて、次第に暮らしに必要なお金が減っていくことが多いのではないかと思う。

とはいえ、一度にいろんなことを始めるのは難しく、何から手をつけていいか迷うところだけど、好きですぐに収入につなげていきやすいことや、好きですぐに支出カットにつなげていきやすいことをピックアップし、何から始めれば「時間」が生まれやすいか、という基準で始めれば、いいサイクルに入っていきやすいのではないか。

「好きではなくて惰性で何となくしていること」をやめれば、その時間を丸々「好きなこと」に充てられる。


○始めてみてようやくわかることがある


何かを始めることを決めたら、その気になっているうちに、できることからとにかくすぐに始めてみるとスムーズにいきやすい。

いざ実行してみると、そのことが本当に好きかどうか、それによって収入を得ていきたいのかどうか、新たに見えてくることがある。

やってみると実はそんなに好きではなかった、とか、自分の暮らしで必要な範囲で取り組んだり、自分の分をつくったりするくらいがちょうどよくて収入を得る手段にするのはちょっと違うなぁ、ということもある。「自分用」と「商品として通用するものやサービス」とでは、やり方・つくり方や追求の程度が違ってくることが多い。実際に始めてみることで、そのへんの向き・不向きも見えてきやすい。

「案ずるよりも生むが易し」という言葉もある。とにかく始めてみると、案外うまくいくかもしれないし、すぐにうまくいかなくても、好きなことなら続けていけるし、続けていれば、案外、思いもしなかったところまでたどり着けることが多いのではないかと思う。


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by 硲 允(about me)
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