JR丸亀駅を出てすぐのところに、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)がある。美術館にはまだ入ったことがないけれど、併設されたカフェ(カフェレストMIMOCA)はよく行く。
美術館の入口を入ると、コンクリートで囲まれた無機質な空間。カフェにたどり着くには、硬い階段を何十段も上っていく必要がある(エレベーターもあるのかもしれないけれど)。
到着。
型枠でコンクリートを打ったそのままの外壁に赤い看板が映える。
ドリンクやスイーツのほか、ランチも何種類かある。「いのくまの昼飯(ひるめし)」という名前が、この無機質な空間にちょっと不似合いな感じがして面白い。
暑い日だったけれど、なんとなく光を求めて窓際の席を選んだ。
窓の外は、コンクリート広場。写真ではわかりづらいけれど、奥の壁は上から水が流れ続けている。見ていると涼し気ではあるけれど、これのためにどれだけの電気が使われているのだろうと考えてしまう。その向こうにビルの上から5階分くらいが顔を出しているけれど、多分、美術館ができた後で建ったのではないかと、この景色を見るたびに思う。最初からビルがあったなら、この風景からビルが隠れるように設計したのではないかと思う。右側に黄色いオブジェが見える。ぶら下がってうんていのようにして遊ぶには背が高すぎる。
奥のソファー席。猪熊さんの絵も架かっている。前に来たときと絵が変わっているような気もしたけれど、記憶が確かではなかった。
店内のインテリアは、猪熊さんにゆかりのある作家や、同時代に活躍したデザイナーの家具を中心に選んでいるらしい。そういえば、座面の硬い椅子だけど座り心地がよかった。
青森県産のストレートのりんごジュースを頼んだ。赤いコースターは紙でできている。冷たいグラスを置くと水滴で濡れてふやけるので、一度使って捨てているのだろうかと思ったけれど、よく観察してみると、乾くと元通りになる特殊な素材でできているようだった。
相方が頼んだミルクコーヒー。「カフェラテ」ではなく「ミルクコーヒー」という名のふさわしい家庭的な味がする。「このカップ、ここのオリジナルかなぁ」と話していたら、帰り際、建物の外に同じマークを見つけた。
伝票代わりにガラス玉を持ってきてくれるので、帰りにこれをレジに持って行く。
やかましく話すお客さんがいることが少なく、静かに落ち着いて過ごせる。今つくっているエッセイ本の原稿の編集を進めた。
ここに来たときはたいてい、駅を挟んだ向こう側を歩いてすぐの石川うどんで天ぷらうどんを食べて行く。
●お店の情報
※2018年11月現在、ミモカの改修工事に伴い、閉店中です。
営業時間: 10:00~18:00
ランチタイム:11:00~14:00
ラストオーダー:17:30
定休日: 美術館の休館日に準じる。休館日は年末12月25日から31日、および展示替え等による臨時休館日あり
電話番号: 0877-22-2340
住所: 香川県丸亀市浜町80-1 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 3F
by 硲 允(about me)
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