『毒を出す部屋ためる部屋』(蓮村誠 著)を読んで。

 『毒を出す部屋ためる部屋』(蓮村誠 著)という本を面白く読んだ。



暮らし方や住まい、片付け、整理整頓などの本は好きでいろいろ読んできたけれど、住まいや暮らしについてアーユルヴェーダの観点で語られている本は初めてで、参考になることがいろいろあった。

たとえば、部屋の色をどうするか。アーユルヴェーダでは、人はピッタ、ヴァータ、カパなど(その混合もある)のタイプに分類され、タイプごとにおすすめの色が紹介されている。

ぼくは自己診断ではヴァータかヴァータ・カパだろうから、緑やベージュなどの明るい色や、暖色系がいいらしい。たしかに、寒色よりも明らかに落ち着くし、気分がよくなる。

あの人は明らかにピッタだなぁ、という方が、オフィスの中を寒色にしているのを思い出した。人に言われなくても、自分に合った色というのは自分で感じられるものなのだろう。

ぼくは土でつくられた家(コブハウス)の曲線美に非常に惹かれるのだけど、ヴァータタイプは丸みがあってやさしい雰囲気の家具などが合っているという。疲れているときや神経が過敏になっているときは、いわゆる「先端恐怖症」というようなのが出てきて、テーブルの上のおたまの持ち手がこっちを向いているだけで気になる。やっぱり丸みが大事。

人の体質は「きちんと派」と「だいたい派」に分けられるらしく、ぼくはおそらく「だいたい派」。「だいたい派」は、家の中のすべてのものの置き場所をきちんと決めておく、とうようなこともダメなんだという。そこまできっちりしようとするとストレスがたまるらしい。かといって、散らかし放題でいいというわけではないけれど、自分にはきちんとし過ぎるのは向いていない、というのがわかると、気がラクになる。自分にとってちょうどいい具合というのを見極めるのが大事なのだろう。

部屋の中をあれこれ、自分に合ったように整えたくなってくる。晴れた日は畑仕事で一杯一杯だけど、梅雨の雨の日の午前中にしよう(アーユルヴェーダでは、掃除や運動は午前中がいいといわれている)。