動物性たんぱくと癌の関係を示した「チャイナ・スタディー」について

プレマ株式会社の「びんちょうたんコム」で買い物をすると、「らくなちゅらる通信」(2018年2月号)という冊子も一緒に送られてきた。


その中の鈴木晴恵さん(鈴木形成外科 院長)のコラムで、T・コリン・キャンベル博士らによる、動物性たんぱくと癌の関係を示した研究が紹介されていて、興味深く読んだ。


それによると、あらかじめ発がん物質を与えてがんを形成しておいたねずみ(かわいそうに…)を2つのグループに分け、それぞれに、5%の低たんぱく食と、20%の高たんぱく食を与えたところ(実験に使用したたんぱく質は、牛乳の主要たんぱく質であるカゼイン)、前者のグループではがんの病巣が減少し、後者では病巣が成長したという。病巣は、低たんぱく食に切り替えると減少し、高たんぱく食に切り替えると成長する、という結果が示されたらしい。

このコラムでは、末期がんが見つかった男性が、食事療法によって回復するが(植物由来のホールフードの食事療法により、再発した癌が消失したという)、食の乱れによって再発を繰り返した話も紹介されている。ご本人は、食事で癌をコントロールできる感覚があると話されているらしい。

ぼくは最近、動物性食品というと、普段、卵くらいしか食べなくなった。卵も食べ過ぎると耳の調子がおかしくなるので、やめたほうがいいかもしれないと思っている。お肉を食べなくなってから、身体が軽くなり、体調がよくなった。病院で精密検査をしても原因不明の胃痛に悩まされていたが、それも治った(いまだに胃は繊細で食べすぎたりストレスが多かったりすると調子がわるくなるけれど)。

T・コリン・キャンベル博士の研究結果の詳細については、こちらの本で紹介されている。


チャイナ・スタディー 葬られた「第二のマクガバン報告」(合本版)

中国の農村の食事と、アメリカ人の食事をもとにした研究によると、たんぱく質の摂取量を2倍に増やすと発がん率は11倍に増え、食事におけるたんぱく質を5%から20%に増やすと発がん率は約20倍にまで増える、という結果が示されているらしい。

癌が見つかったけれど動物性食品をやめて食事療法をおこなうことによって癌が消失した、という体験談をよく目にする。

そんな研究や体験談があっても、お肉が好きな人は肉食をやめようとも、やめたいとも思わないかもしれないが、試しにちょっとやめてみたり、減らしてみたりして、自分の体調の変化を観察してみるのは面白いかもしれない。肉食ってどうなんだろう…と疑問に思っていて、科学的な研究を頼りにしたい場合、「チャイナスタディ」はとても参考になりそうだと思った。


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by 硲 允(about me)
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