家に帰って毎回かばんの中身を全部出すなんてとんでもないと思っていたけれど…

片付けの本を読んでいると、家に帰ったらカバンの中身を全部出す、という方法がよく紹介されていて、最初にその方法を知ったときは「そんな面倒な…」と思った。

どうせ次の日かその次の日くらいには同じものを持って出掛けるし、毎回出すなんて手間がかかりすぎてやってられない、と思っていた。

しかし、ものは試しで、やってみた。

カバンから出した中身を置いておく(入れておく)場所が必要で、毎回触れるものなので自然素材のものが気持ちいいと思い、木の箱を選んだ。


東京で暮らしていた頃、近所の家の庭先に出されていて、引っ越しするか片付け中かわからないが、「ご自由にお持ちください」と書かれていて、ありがたくいただいてきた箱である。

まず、カバンの中身を全部出してみると、毎日持ち歩く必要のないモノや、もう不要になった書類や、入れっぱなしになっていたゴミが出てきて、それらを出すだけでもすっきりした。

普段、持ち歩くものだけを厳選して箱に入れていくと、思ったよりも少なくてびっくりした。


中身は、財布、カード、名刺、ペン、iPod、塩、マイ箸、歯磨きセット。マイ塩を持ち歩いている人は少ないと思うけれど、ぼくは砂糖が食べられず、外食でうどんなどに塩をかけて食べることが多いので必需品。毎回持ち歩くものは人によって違っていて、その量も異なるだろう(ぼくは少ないほうだろうか?)。

かばんにモノを入れっぱなしにしていたときは、出掛ける前にかばんの中をチェックし、忘れ物がないか考えていたけれど、別のかばんに入れっぱなしになっている財布を忘れたり電車のICカードを忘れることがよくあった。

全部かばんから出して箱に入れると、必要になる可能性のあるものが全部そこにまとまっているので、「忘れものはないかなぁ?」と心配する必要がないことがわかり、「これはいい!」と思った。

箱の中には、日によっては持っていく必要がないものもあるので、その日の予定に合わせてモノを選ぶ。カバンの中に入れっぱなしにしてあると、その日に必要のないものが入っていても、置き場所がないので出す気になれず入れたまま持ち歩いてしまいがち。

どのかばんも空になっているので、その日の予定や持ち物の量に応じて、手持ちの中からぴったりのかばんを選んで出掛けるのもスムーズになる。

かばんの中身をいちいち全部出すなんて手間がかかりすぎる、と思っていたけれど、いざ試してみると、大して時間がかからず、忘れ物を確認したり、忘れて家に取りに返ったりする時間を考えれば、結局は時間の節約になりそう。

かばんから全部出すなんて面倒だと思っていたが、やってみると、取り出してかばんを空にする作業はなかなか楽しい。かばんも傷みにくいだろうし、かばんの掃除もしやすい。

家に帰って中身を全部出すので、不要なものはすぐに片付き、買ってきたものなど必要なものをすぐに活用していける。

ものは試し、と思って始めたが、いざ実践してみると、いいこと尽くしであることがわかり、「かばんに入れっぱなし」には戻れなくなった。

何でもっと早くしなかったんだろう! と思ったが、生きている間に始められてよかった。かばんの件に限らず、そういうことは他にもまだたくさんあるだろうと思った。


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by 硲 允(about me)
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