綿のソックスを栗の実とサツマイモの葉で下染め。


綿を植物で染色する際、染まりやすいようにあらかじめ豆乳や牛乳などに浸けるのが一般的らしい。これらに含まれるタンパク質が植物の染液と結合して染まりやすくなるという。

しかし、食用になる豆乳を染めものに使うのはどうももったいない! ということで、その代わりに、タンニン処理と呼ばれる方法を用いている。タンニンを多く含むもので下染めしておくことで、その後、濃く染まりやすくなる。

よく使うのは、紅茶の出がらし。栗のイガや実もなんとなくタンニンを多く含んでそうに思うので、試してみたらうまくいった。

上の写真は、左が染色前の生成りのソックス。中央が栗を茹でたついでにできた茹で汁で下染めしたもの(名付けて「ついで染め」)。右は、初めての試みで、サツマイモの葉っぱ(食べられる!)を茹でたあとの茹で汁で下染めしたもの(こちらも「ついで染め」)。面白いことに、サツマイモの根っこのような美味しそうな黄色になった。

さて、この上から何で染めよう…同じ染料で下染めしても、その濃さや布の素材によって、色が違ってくるのが面白い。その色からインスピレーションを得て、どんなもので染め重ねようかと考えるのも楽しいものです。


【関連記事】
by 硲 允(about me)