どんぐり豆腐(トトリムク)をつくる。予想以上の美味しさ!


どんぐり豆腐なるものをつくってみました。

ネットで調べていると、韓国では「トトリムク」というどんぐりを使った豆腐のような料理があるそうで、興味津々。高知県安芸市の郷土料理である「かしきり」(樫豆腐)は、もともと韓国から伝わってきたという話もありました。

日本ではどんぐり粉というのをお店で見かけたことがありませんが(ネットで探せばあると思いますが)、韓国ではもっと一般的なようで、いいなぁと思いました…日本でもどんぐりをもっと普通に食べればいいのに。


どんぐりを普通に食べないのには事情がありそうで、たしかに、調理に手間がかかります!

どんぐりの種類によっては何日もかけてアク抜きをすることになります。今回はマテバシイのどんぐりを使ったので、樫類などに比べると、ほとんどアク抜きが必要ありませんが。

マテバシイのどんぐりを拾ってきて、水に浸すと浮いてくるどんぐりがあるので、浮くものは除き、残りをたっぷりのお湯に塩を少し入れて20~30分ほど茹でます。水に一昼夜ほど浸してアク抜きしたものを軽く煎り、外側の殻と薄皮を剥きます(薄皮はだいたい一緒に剥けます)。それをフードプロセッサーにかけて粉にすると、どんぐり粉ができます(試行錯誤してたどり着いた方法なので、つくり方はいろいろあるし、市販のものはどうやっているのか知りませんが)。

どんぐり豆腐(トトリムク)をつくるには、そのどんぐり粉に水とごま油、塩を足して、火にかけながらおたまで混ぜていきます。


水はどんぐり粉のだいたい4~5倍くらい入れましたが入れすぎだったかな…しばらく水っぽいままでしたが、30分を超えたあたりから、粘り気がでてきました。かき混ぜた跡がしっかり残るくらいの粘度になったら、容器に移し替えて、冷めるのを待ちます(冷めたら固まっているはず!)。


水が多すぎるのか、マテバシイは樫類に比べて固まりにくいのか、しっかりとした豆腐のようにはなりませんでしたが(2回目はかなり水を控えめにしたのですが、それでもあまり固くならず)、それなりに固まりました。


庭のニラ、醤油、ごま油、お酢、みりんを混ぜたタレをかけて完成! 周りにはグリルしたラディッシュをトッピング(韓国ではサンチェなどの生野菜と一緒に食べることが多いようですが)。

食べてみると、予想以上の美味しさ! 独特のどんぐりくささが中和され、なかなか上品な感じの料理に。どんぐりにわざわざこれだけの手間をかけて、この料理をつくり続けてきた理由がわかった気がしました。


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