長崎県対馬産「浜御塩えこそると」と間伐材の利用について




長崎県対馬産の「浜御塩(はまみしお)えこそると」。

何が「えこ」なのかというと、従来は重油で動くボイラーを使っていたそうですが、その代替として対馬産の間伐材を利用し、バイオマスチップボイラーを焚いて職人さんが伝統的な平釜製法で作っているそうです。

人間が植林した人工林は、少しずつ間伐していく前提で多めに植えるので、植えっぱなしで間伐を行わないと細いひょろひょろの木ばかりになり、太陽の光が地面まで差し込まず、下草が生えず土が流出しやすくなり災害の危険性も高まります。安い輸入材が使われるようになるとともに木材の自給率が低下し、日本各地、間伐が遅れて荒れた森だらけになっています。

間伐した木材を使用するには、森林から運び出す林道を整備し、運搬・製材する労力や費用がかかり、 なかなか採算が合わず、利用されずに伐り捨てにされることが多いようです。対馬の人工林でも、間伐材(ヒノキ、杉)の約75%が利用されずに山に放置されているとのこと。

「浜御塩えこそると」のメーカーである㈱白松は、間伐材の端材から作られた木質チップを購入し、バイオマスチップボイラーで製塩することで、地域の木質需要を喚起するとともに、林業が活性化や間伐材の採算性アップなどにつなげようという試みだそうです。

枯渇しつつある重油を遠い国から運んでこなくても、地域で利用されずにいる間伐材の端材を利用するほうがよっぽど理にかなっているように思います。製塩以外でも、火を使ういろんな製品でバイオマスチップボイラーを活用できそうです。


庭で育った野菜の間引き菜に「えこそると」とオリーブオイルをかけていただきました。しょっぱいだけではなく、甘みがあって美味しい。おむすびにも合いそうです。

浜御塩えこそると


天日干した国産の海藻(アラメ、ホンダワラ)入りのもあります。


浜御塩えこそると 藻塩 120g


ぼくは常にかばんに塩を入れて持ち歩いていて、うどん屋ではよく生醤油を頼んで醤油をかけずに塩だけで食べます。


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by 硲 允(about me)
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