身体の痛みに学び、痛みと仲良く付き合う



痛いのは勘弁だけど、痛みのおかげで身体は長持ちする。

最近、痛いことが続いている。

自転車の乗り過ぎで膝を痛め、ギターの弾き過ぎでひじを痛め、コーヒーの飲み過ぎで神経を高ぶらせて歯ぎしりして顎を痛めた。

身体のどこかが痛いときは、痛くなるような動きを休めたり、痛くなる原因となったことを控えるようにという合図なのだろう。たいてい、原因を取り除いて身体を休ませていれば痛みは去っていく。

身体の動かし方が適切でないから痛みが出ることもある。畑仕事を始めたばかりの頃は、草刈りをすると指や肩と背中の間を痛めることが多かった。指で鎌を支えると、指の間接に負荷がかかり過ぎてすぐに指を痛める。肩を上げるようにして刈ると肩が凝る。身体に負担のかかりにくい草刈りの方法を痛みに教わった。

身体に普段しない動きをさせると痛みが生じることがある。ギターの弦を押さえるには指を思い切り広げる必要がある場合があるが、そういう訓練をし続けていると、指の関節が痛み始めた。痛むときは無理をせずに休み休み練習を続けていると、関節が可動域を広げたのか、同じ動きをしても痛まなくなった。

楽器を奏でるには、楽器に合った身体の動きやカタチをつくっていく必要がある。ぼくは幼稚園の頃から5年くらいピアノを習っていた。子どもにはピアノの鍵盤は重すぎて最初のうちは苦労したけれど、関節を痛めた記憶はない。子どもの頃は身体が柔軟なので新しい動きに対応しやすいのかもしれない。スポーツもそうかもしれない。とはいえ、何歳になっても、新しいことは始められる。身体が痛くなったら、休み休み気長に続けていけば、たとえゆっくりだとしても身体は新しいことを覚えていくものだと思う。

身体に痛みがあるときは、気持ちが参ってくるものだけど、必要なときに痛みが出ないとしたらもっと恐ろしい。関節に無理がかかっているのに痛みがなくてわからずに負担をかけ続けていれば、そのうち関節が機能しなくなるかもしれない。虫歯だらけなのに痛みがなくて甘いものを食べ続けていれば、あっという間に歯がなくなってしまうかもしれない。

ここまで痛くしなくてもいいのに、と思うこともあるけれど、それくらいの痛みがないと、無理をしてしまいがちなのだと思う。実際、ちょっとくらいの痛みだと我慢してさらに負担をかけてしまうことがある。

先日、歯の神経が最大限に近いくらい痛みを発しているとき、「もうわかったわかった・・コーヒーは控えて、早寝早起きで夜に神経を高ぶらせることはやめるから」と自分の身体に心の中で伝えると、ちょっと痛みがおさまった気がした。

痛みとは仲良く付き合っていきたい。

※上の写真は「痛み」とはあまり関係ないけれど、握ると痛そうな花。いつ見ても「亀の子タワシ」に見える。




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by 硲 允(about me)
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