とある駐車場の駐車券発券機に、こんな張り紙があった。
除草剤がペットの健康に害を与えることは、広く認識されているのだろうか? ラウンドアップという除草剤のチラシを見ると、除草剤を散布してしばらくは、その場所にペットを入れるなと書かれていたのを見たことがある。だけど、人間には害が無いとも書かれていた。
犬や猫の健康に害があって、人間の健康にはまったく害がない、というようなものがあるだろうか?
実際、このところ、ラウンドアップは健康被害の訴訟で負け続けているようだ。
ラウンドアップを製造販売しているバイエル社は、2020年6月に、ラウンドアップの影響でがんになったと訴えられた訴訟で、約1兆1600億円を支払うことで和解している。グリフォセートを主成分とするラウンドアップの発がん性をめぐって、当時で約12万5000件の訴訟が起こされているそうで、この裁判は原告約10万人を代表したものとのこと(以下の記事を参照)。
独バイエル、除草剤の発がん性めぐる訴訟で和解 1兆円超(BBC)
日本ではいまだに、ホームセンターでもどこでも、農業や園芸コーナーで山積みになって販売されているが、販売が禁止されている国も増えつつある(スウェーデン、ノルウェー、オランダ、ブラジル、フランス[今のところ個人向けに限って。そのうち全面的に]など)。
日本でも早いところ、全面禁止にすべきだと思う。ペットも気の毒だし、人間の健康にも「ただちに影響はない」ように見えて、確実に蝕まれているはずだ(これだけ幅広く使われていると、空気や作物などから、誰もが多かれ少なかれ、確実に摂取している)。
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