おやつにおむすび

「おやつは甘いもの」という固定観念というか、常識というか、習慣というか、好みというか、そういうものが根付いていると思うけれど、三食の食事の時以外に小腹が空いたとき、別に必ずしも甘いものを食べなくてはいけないわけではない。

と言いつつ、ぼくは子どもの頃から甘いものが大好きで、甘いものを食べすぎてきたので、今になってそう思う。

健康な食にこだわっているある保育所を訪れたとき、「今日のおやつ」が書かれたボードに、「きなこおむすび」(だったかな?)と書かれていた。「きなこ」かどうかは記憶がたしかではないが、「おむすび」だったのはたしかである。おやつにチョコレートやキャンディーやプリンやスナック菓子ではなく、「おむすび」が出る保育所、いいなぁと思った。ほとんど毎日のことであり、おやつに何を食べるかは、身心への影響が大きいと思う。毎日チョコ菓子をむさぼり食うのと、おむすびを頬張るのでは、心の状態も頭脳の働き方も、身体の調子も、ずいぶん違ってくるように思う。

最近のうちのおやつは、自家製酵母の全粒粉パンのことが多いが、出かけるときにおむすびを持ち歩くこともある。


お出かけのときはたいていかばんに甘栗も入れていくが、本格的にお腹が空いてくると、甘栗だけではお腹が膨れてもどこか満たされず、さらに焼き芋や干し芋を食べてもお腹はさらに膨れるが不足感が残り、不思議とおむすびを食べると満足する。おむすびと言っても、白米だとそれほどの効果はないが、玄米や分つき米のおむすびは満足感が違う。甘いおやつは中毒性があるが、おむすびは最近は2つ食べれば満足で、3つも4つも食べられない。

「おやつに甘いもの」ではなく、「おやつにおむすび」が普通になれば、世の中違ってくると思うのは大げさだろうか…。


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by 硲 允(about me)