ものごとが上手くいかないとき、どう考えるかは人によってずいぶん違うようだ。
自分のせいにしがちな人もいれば、他人のせいにしがちな人もいる。
ちまたの自己啓発本には、100%自己責任と考えることをススメるような本も見かけるが、さすがにそれは気持ちが参ってしまいそう。世の中、自分ではすぐにどうにもならないことも多いのだから、全部自分のせいにするのは危険な考え方だと思う。
かといって、何もかも人のせいにしていては、ますます悪循環に入ってしまう。他人の意志や希望と自分の意志や希望が拮抗したり衝突したりすることもあるが、そのなかで自分に働きかけることのできる力がゼロだということはない。黒いオセロを全部ひっくり返して白にするほどの力はなくても、片隅の黒一つを白にすることくらいはできる場合も多い。
結局は、自分の今の実力内でできることを着実にしていくことが重要なのだろうと思う。自分の実力を見誤ると、ものごとは上手くいかない。自分の実力を過信しすぎると上手くいかないときに他人のせいにしがちだし、低く見積もりすぎると、ものごとが遅々として進んでいかなかったり、他人の思惑に左右されやすくなったりしがちだろうと思う。
ものごとを長期的に順調に進めるには、他人が嫌がることや、気の進まないことを強引にさせないことも重要だと思う。自分の望み通りに他人を無理矢理動かそうとすれば、一時は自分の思うようになったように見えて、あとで必ず破綻したりしっぺ返しをくらうだろう。自分の望みと他人の望みが一致し、その他大勢の人たちや人間以外の生きものも困らない道のみが、先々も安定した幸せに続く道なのではないかと思う。
by 硲 允(about me)
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