資格勉強と人生の遠回り。


世の中には「資格マニア」のような方がいるそうで、次々にいろんな資格を取ることを喜びとしているようですが、どうもぼくは資格のための勉強が続いたことがあまりありません。

勉強を始めたものの、結局合格できないまま終わったものといえば、
・英検1級
・通訳ボランティア検定A級
・通訳ガイド試験

勉強を少ししたけど、結局受験すらしなかったものは、
・日商簿記
・中小企業診断士
・漢字検定2級

英語関係の資格は、大学生の頃に取ろうと試みましたが、とれず終い。ところが幸運なことに、大学生の頃から翻訳の仕事を始めることができ、仕事での実績があれば、資格を問われずに済むことも多く、その後、資格の力に頼らずに仕事を続けてくることができました。

実際、翻訳の仕事の場合、英検1級やTOEIC満点を取得していても訳すのは苦手、という場合もあるし、資格を全く持っていなくても日本語と英語の両方の読み書きがしっかりできて、翻訳のちょっとした技術があって調べものを厭わなければ、ちゃんとした翻訳の仕事ができる場合もあります。

かといって、資格はとっておいてマイナスになることはありませんが、取得するまでに時間と労力を要し、あまり実践的でないことにも時間とエネルギーを注がないといけないこともあり、ぼくの場合は根気が続かないようです・・・。

資格試験では、知識が問われることが多く、記憶力が大事だと思いますが、ぼくは記憶力を鍛えてこなかったので苦手というのもあるでしょう。記憶力に自信があれば、次々にいろんなことを暗記していろんな資格を取りまくるのも容易いかも!? ぼくも記憶力を鍛えなければなぁ、と思い、今年の課題でもあります。

ちなみに、日商簿記は、フリーランスになってすぐの頃、会計も勉強しておいたほうがいいかなぁと思って始めたのですが、勉強が続かず、結局、簿記の知識の必要ない白色確定申告で済ませています。中小企業診断士は、経営コンサルタントに憧れていた20代の頃に勉強し始めたのですが、これを取得しても企業のコンサルができるようになるとは思えず(失礼!)、途中でやめました。漢字検定は、手書きが少なくなって忘れがちな漢字を覚えながら日本語の語彙を増やすのにも役立ちそうだと思って手を着けたのですが、語彙は本を読んで文脈の中で身につけていったほうがいいと思い直して、すぐに勉強ストップ。資格関係の参考書は何冊も、ほとんど新品のままブックオフ行きとなりました。

資格勉強は、一つのことについて体系的に知識を得るのに役立つと思うし、資格取得が勉強のモチベーションになったり、資格が仕事で役だったりすることもあると思うので、時と場合によってうまく活用するのもありだと思いますが、ぼくは自分が今まで資格と相性がわるかったのもあってが、「ふん、資格なんて・・」という気持ちがどこかにあるのも正直なところでございます。

資格の運営はビジネスにもなるようで、最近ではあれやこれや、こんなものまで、という感じで、ありとあらゆるテーマの資格が誕生しつつあるようで、そういうのを見て反発を感じる、というのもあります。

さてさて、なんでこんなことを書き始めたかというと、いろんな資格を取るのが面白くなってきて、何十個も資格をとっても、自分の仕事や暮らしで役立てる機会がほとんどなく、誰かの暮らしや人生をよりよくするために活用する機会がないならあんまり意味がないなぁ、資格に振り回されるのは時間とエネルギーがもったいないなぁ、人生の時間は有限なわけだし、自分が生きている間にしたいことを、生み出したいことをはっきりさせてそこに全力投球して直球で行きたいなぁと、そんなことを思ったからでした。(ところが、資格についての自分の経験談を書いているうちに、そんなお前に言われたくないわ、と思われそうで、最初に念頭にあった結論に向かいづらくなってきました)

今日、図書館へ行って、これも資格勉強の「罠」と一緒だなぁと思いました。面白そうな本がたくさんあって、あれもこれも読みたい!興味のあるものを全部読んでいったら、それだけで人生が終わる、というか、読みたいものの半分も読み終わることなく、読んだことを何かに生かす暇もなく、知識を頭に詰め込んでいる最中に人生が終わってしまいそうです。

まずは目標、目的を定め、自分が実現したいことをはっきり思い描いてからでないと、資格も読書も、遠回りで時間とエネルギーの浪費になってしまう危険性もあると、そんなことを思いました。


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by 硲 允(about me)
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