情報をどこまで詳しく調べるか? 意識するキーワードは「創造」です。

前回の記事で、沖縄の竹富島にできた星野リゾート「星のや竹富島」の問題を取り上げました。

沖縄の星野リゾート「星のや竹富島」の裏側。外部者だからこそできることもある。 - 珍妙雑記帖





こういうことは、調べ始めると、気になることがどんどん出てきて、関心に任せて調べつづけているとキリがないところがあります…時間がいくらあっても足りません。意識的に、どこかで自分で「区切り」をつける必要があります。

最近は、「創造」「生み出すこと」をテーマにした記事をいろいろ書いていますが、ここでも、意識しているのは「自分が何を創造するか」です。

例えば、極端な例ですが、竹富島における星野リゾートの問題について、ネットで見つかる情報を隅々までリサーチし、全部丁寧に読み込んだとしても、インプットしただけで、自分で何も発信しなければ、極めて「創造性」が乏しい結果となります。自分の頭の中に情報が増え、何かを考え、感じたとしても、その時点で、他者や世の中に対する影響はほとんどありません。

「創造」というと大げさに聞こえるかもしれませんが、他人に何らかの情報を伝える、というのも、ぼくの定義では「創造」に入ります。その情報を受け取った相手は、それをもとに何かを考え、感じ、それは、その人の次の思考や感情、行動にも何らかの影響を与えます。つまり、情報を誰かに届けるということは、受け手の思考や感情や行動に働きかける行為であり、相手が「創造」するものに影響を与える行為です。それは、自分が創造したい世の中を「創造する」ための行為の一つです。

竹富島の問題は、ぼく自身、昨日まで全く知らなかったことであり、こういうことはもっと多くの人に知られるべき問題だと思ったので紹介しました。

星野リゾートというと、いいイメージしか持っていない人もいると思いますが、こういう問題も生じているのだと。メディアで大々的に言われていることを鵜呑みにしていると、その背後にある問題を見逃していまう、ということを伝えたいという思いもありました(3.11以降、すでに多くの人がそういうことに気づいていると思いますが)。

社会の問題というのは、その当事者だけに任せておけばいいものではなく、外側にいるからこそできることがある、というメッセージを伝えるのも目的でした。

そのためには、最低限、調べるべき情報というのがあります。調べれば調べるほど、もっと正確かつ効果的になるとは思いますが、「効率」も考え合わせる必要があります。前回の記事を書くには、全く知らなかったことということもあり、何時間もかかりました。もっと時間をかけ、丸1日、2日と調べれば、さらにいろいろなことがわかってくると思いますが、そうすると、記事が果たす目的が変わっていく、というか、増えていくでしょう。例えば、「竹富島に星野リゾートができたことでどんな影響があったかを知らせる」というようなことです。1本の記事でそこまで取り上げるのは、読むほうも大変なので、あえてここで「区切り」をつけました。

とはいえ、星野リゾートができた後のことも、追々調べていきたいと思っています。一つの「創造」は、次の「創造」の原動力になります。