どんな野菜を何グラム食べるといいとか、言われることがありますが、同じ重量の同じ種類の野菜でも、ものによって栄養価がかなり違ってるんだろうなぁと思います。
うちの畑には肥料を入れておらず、どの野菜もゆっくりゆっくりと育ちます。姿は小さめですが、ゆっくり時間をかけて育った分、中身が詰まっている感じがします。
上の写真は、2年前に香川に移住してきて自然栽培1年目の秋に育った人参。人参は育てるのが難しいとも聞きますが、土に合っていたのか、種を蒔いて、時々草を刈り、間引きしただけで元気に育ちました。
この人参をスープに入れたところ、少し食べたら身体が満足するのがわかり、ものによって野菜の栄養価が違うというのはこういうことかぁと、そのときに初めて実感しました。うちの畑で育ったサツマイモもそんな感じでした。ちょっとだけ食べて十分な栄養が摂れるなら、胃腸への負担も少なくて済みそう。
昔の野菜に比べて、最近の野菜は栄養価が減ってきている、という話もありますが、それは分析方法が変わったから、とか、昔の野菜はほとんどが旬の時期に出荷されていたけれど現在ではほとんどの野菜が通年で出回るようになったため、全体としては栄養価が減っているけど旬の野菜の栄養価はほとんど変わらない、との議論も見られます。品種ももちろん影響しているようですね。
ではどうするか。データだけに頼らず、感覚だけに頼らず、どっちも活用していくのがいいのではないかとぼくは思います。まず、なるべく旬の野菜を食べる。それから、品種、栽培方法など、情報で判断しつつ、五感を使ってじっくり味わい、自分の身体と心が求めているものをありがたくいただく。
何を食べるべきか・・・それはどこかに唯一の答えがあるわけではなく、それぞれが、自分の頭と身体と心と五感をフル活用して判断していくべきことではないかと思います。