嫌な仕事を辞めて地方に移住すれば、自分で仕事をつくりたくなるかもしれません。

東かがわ市  引田(ひけた)の海


昨日、自分が賛成できないことをしなければいけない仕事なんか辞めてしまえばいいんじゃないか、という記事を書きました。

人間はもっと自由に生きられるはずです。命令や指揮される仕事なんか、みんなで辞めてしまったらいい。 - 珍妙雑記帖




明日にでも辞めたいのはやまやまだけど、辞めたら生活に困る、来月の家賃が払えない、借金が返せない・・という方も多いと思います。

ぼくの友だちにも、田舎暮らしに興味があるけど、今の会社を辞めるところまではなかなか踏み込めない、という人もいます。

自分で仕事をつくる、ナリワイをつくる、といっても、そのためにはある程度の準備期間が必要でしょう。

今の仕事を続けていても幸せな人生を送れるとは思えないなら、ぼくだったら、仕事以外の寸暇を惜しんで、他の仕事を見つけたり自分でつくったりするための準備をします。

地方に移住すれば都会より比較的生活費が安くて済むので、小さな「ナリワイ」をいくつかつくれば何とか暮らしていけるものです。



ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方(伊藤 洋志)



月3万円ビジネス(藤村靖之)



月3万円ビジネス 100の実例(藤村 靖之)


会社の仕事にうんざりし、都会の暮らしに疲れ、地方に移住してゆったり生き生きと暮らしている人が身近にたくさんいます。

そういう人たちに共通するのは、思い切りがいいこと。仕事のアテがなくても、とにかく気に入った場所に移住してしまって、それから仕事を探し始める、というケースが多いです。地方の「ナリワイ」というのはそういうもので、その場所に来てみないと、何が必要とされているか、何ができるかがなかなか見えてこないものです。

都会では既にいろんな店やサービスがあって、新たに始めようと思っても競争率が高いですが、地方には「ないものだらけ」です。

ぼくが住む香川県綾川町には、ハード系の美味しいパン屋さんがなくて寂しがっていたら、大阪から移住された方たちが「360°」というパン屋さんを始め、大盛況です。営業日は11時の開店とともに行列ができ、昼過ぎにはほとんど売り切れています。

綾川町に新しくできた「LIFE」という多国籍料理のお店も流行っているそうです。

綾川町には大きなイオンがあり、県内(県外からも)の遠くからでも人がたくさん訪れるので、ニーズのある店をその周辺で始めれば集客には困らなさそうです。

個人的には、パソコン仕事をゆっくりできるようなカフェや、コワーキングスペース、映画の自主上映会やいろんなワークショップなどができて人が集まって交流できるような場所、雑貨や衣服や文房具や古本などのセレクトショップなどができたら楽しいなぁと思います。資金があったら自分でつくりたいくらいです。

それから、高松の片原町から瓦町あたりのエリアに、食品添加物や農薬や放射能の心配のない飲食店をつくりたい。「大日本社員食堂」は移転に向けて閉店してしまったし、よく行く「ザ・ローカル」と「欽山製麺所」の両方が閉まっているときは、お腹が減っても他に入りたいお店がなくていつも困っています。

東京にいた頃は、自分で店をつくりたいなんて思ったこともなかったですが、行きたい店がなかったり、ほしいものが手に入らないと、自分でつくりたくなってくるものです。

仕事というのは、もともとはそうやって、「必要だから」とか「何かをつくりたいから」というような動機でできてきたものだと思いますが、いつの間にか、「暮らしに必要なお金を稼ぐために嫌でもしなければならないもの」だと多くの人が思わされてしまったのでしょう。

自分が賛成できないことに手を貸さないといけないような仕事やうしろめたさを感じるような仕事をする人が減って、自分が本当に好きなことや、やりがいや生きがいを感じられる仕事ができる人が増えたら、世の中もっと楽しく、平和になるのではないかと思います。