香川の天然酵母のパン屋さん8店をご紹介。酵母の種類についても

昔はパンの酵母について考えたこともありませんでしたが、天然酵母で焼いたパンの美味しさを知って以来、パンがますます好きになり、いろんなお店の天然酵母パンを食べてきました。東京から香川に移住してからも、天然酵母のパン屋さんと出会うたびに喜びがありました。

今回は、これまでにご紹介してきた香川の天然酵母を使ったパン屋さんをまとめてご紹介したいと思います。

ベーカリー クッキア(BAKERY KUKKIA)(高松市大工町)


香川に移住したばかりの頃、クッキアさんのことを知って、「こっちでも美味しいパンが食べられる!」と喜んだものです。

使用されている酵母は自家製で、以下を種類によって使い分けているようです。
  • レーズン酵母(アメリカ産 オーガニックレーズン使用)
  • 小麦酵母(香川県産 石臼挽き「さぬきの夢」使用)
  • ライ麦酵母(ドイツ産 オーガニックライ麦使用)
  • 酒粕酵母(香川県川鶴酒造の酒粕使用)
小麦粉は九州や香川産の国産小麦やドイツのオーガニックライ麦。パンに入っている野菜や果物は、地元産の無農薬のものが多く、牛乳やハチミツも地元産。どのパンもやさしい味で、冷めたまま食べてもあったかみを感じます。

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天然酵母パン「とことこ」(三豊市高瀬町)


とことこさんは、うちからは比較的遠く、なかなかお店に行けなかったのですが、食を大事にする友人たちが時々買ってきてくれて、その特別な美味しさを噛み締めていました(最近は車に乗るようになり、時々お店にも行けるようになりました!)。

とことこさんの酵母は、地元で育った季節の野菜や果物からおこした自家製酵母だそうです。特徴的には、たまご、バター、牛乳を一切使っていないということ(これらのアレルギーがある方も安心して買いに行けます)。添加物ももちろん不使用。

小麦は、香川県の地粉をベースとし、すべて国産のものを使用されているとのことです。

季節ごとに、創作性豊かな季節のパンがいろいろ並び、お店を訪れる度にワクワクします(すだちのバゲット、美味しかったなぁ…)。

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ウルトラ ベイクショップ&コーヒー(ultra bakeshop & coffee)(高松市仏生山町)


香川に移住して数年は家にお風呂がなく、仏生山温泉に通っていて、そのときに温泉で販売されている「仏生山ウルトラファクトリー」のパンをよく食べました。

ここのパンを販売し、店内でもパンやパンとスープのセットメニューが食べられるお店が2016年にオープンし、時々訪れています。

パンの酵母はホシノ天然酵母、小麦は北海道産ライ麦などの国産小麦を使用されているようです。ホシノ天然酵母で焼いたパンは酸味がなく、天然酵母独特の酸味が苦手な方でも美味しく感じられると思います。ぼくはいちじくとくるみのライ麦パンがお気に入り。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。


BAKER Mr. So & So(ミスター・ソー・アンド・ソー)(高松市仏生山町)


こちらのお店も、仏生山温泉に通っていた頃によく寄っていました。活気のあるお店で、パンにも活気が感じられ、行くと元気をもらえます。

自家製酵母をおこし、フランス産の小麦を使用しているそうです。ソースやフィリングも手づくりで、創作性にあふれています。最近は行けていませんが、ココナッツフレークの乗ったカレーパンとバゲットが特にお気に入りでした。

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石釜パン工房ハヌル(まんのう町)


綾川から徳島辺りまで自転車で何時間もかけて取材に行ったとき、途中で「焼きたてパン ハヌル」という黄色い旗を見かけて立ち寄ったのが初めて。

田園風景の中にあり、店主のご自宅の離れのような場所で、大きな石窯でパンが焼かれています。天然酵母には酒だね酵母などを使用されているようです(いくつかのパンに天然酵母と書かれていたので、全部が天然酵母ではないのかもしれません)。健康に配慮し、防腐剤などの添加物も一切使用していないそうです。

石窯で焼かれたパンは香ばしさがあり、小麦の風味が引き出されている感じがします。

訪れたときの様子やお店の詳細はこちら


喫茶らくだや(三豊市詫間町)


三豊市の荘内半島、海がすぐ近くのロケーションで、普段はこの辺りは行動範囲ではありませんが、三豊市に住む友人に連れて行ってもらって訪れました。

パンの材料には国産小麦と有機天然酵母を使用し、甘みには白砂糖を使わず、甘酒、メープルシロップ、アガベシロップ、ココナッツシュガー、黒糖、粗糖を使っているそうです。「原材料で不明な事があればお気軽におたずね下さい」と書かれていて、食べられないものが多いぼくには、材料について聞きやすくてありがたかったです。材料にこだわって丁寧につくられたパン、どれも美味しかったです。

まだ食べたことがありませんが、天然酵母ピザもあります!

店内は見どころがたくさんあり、訪れた際の様子やお店の詳細はこちら


スピッツベーカリー(三豊市詫間町)


「あこ天然酵母」を使用した、かわいいパン屋さん。

普段の行動圏外なので一度しか訪れたことがありませんが、甘いパンが多く、砂糖が食べられないぼくのお気に入りは「結び自然農園」(香川県三豊市大野原)の無肥料・自然栽培の朝日米とみどり米(古代米の一種)を炊いて生地に練り込んだ「譲米(じょうまい)食パン」とバゲットでした。

普通の書店にはない、「あこ天然酵母」を使ったレシピ本も販売されていて、天然酵母へのこだわりが伝わってきました。

お店を訪れたときの様子やお店の詳細はこちら


ル・パン・ドゥ・アベス(高松市松縄町)


お惣菜パンや甘いパンのほか、ハード系のパンも豊富で、初めて訪れたときは、フランス産の小麦を使った「ドゥミ アベスバケット」や、クルミとレーズンの入った自家製天然酵母パン「ノアレザン」、ハチミツとジンジャー入りのパンなどがありました。カンパーニュは十勝産のオーガニック小麦を使用(国産の有機小麦を使っているパン屋さんは珍しい!)。

素材へのこだわりが随所に見られ、レーズンは米国カリフォルニア州、モハベ砂漠原産の「モハベレーズン」というのを使っていて、ブドウを枝のまま天日干ししてつくられているということだった(オイルコーティング無し)。

お店の中にイートインスペースもあります。

もっと詳しくはこちらの記事をご覧ください。


最後に

まだ行けていない天然酵母のパン屋さんはたくさんあると思うので、訪れるたびに追加していきたいと思います。瀬戸内海の島々にもこだわりのパン屋さんがいろいろあるようなので、島のパン屋さんもそのうち訪れたいなぁと思っています。


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by 硲 允(about me)
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