新型コロナウイルスの影響を踏まえた生活福祉資金・緊急小口資金の特例貸付制度とレントストライキ


NPO法人ほっとプラス理事の藤田孝典さんの記事で知りましたが、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、厚生労働省による生活福祉資金・緊急小口資金の特例貸付制度が始まったそうです。休業や失業等によって生活資金で悩んでいる方や、収入の減少で苦しんでいる方などに向けた、生活福祉資金の特例貸付とのこと。

同じく藤田さんの「家賃を払えないときは無理して払わないでください。諦めて住居を出ることもしないでください。」と題された記事を読みました。

欧米諸国では、失業者を中心に、家賃や住宅ローンの支払いの猶予を求めたり、不払いをおこないながら政府への補償を求める運動が活性化していて、「レントストライキ(rent strike、家賃ストライキ)と呼ばれているそうです。それを受けて、政策の調整が始められているそうで、困っている住民が一体となって声を上げれば政治が動く可能性もあります。

「レントストライキ」というのはなかなか激しい用語ですが、家賃の支払いに困っているときは、最初から諦めずに家主にダメもとで相談してみるのはありかと思います。家主もさまざまですが、ぼくが今までお世話になってきた大家さんたちを思い浮かべてみると、大方、本当に困っているなら支払いを待ってくれそうな気がします。東京でお世話になった大家さんは、景気がわるくなるにつれて家賃をどんどん下げてくれて、香川に移住する際にはお餞別までいただきました。そんな大家さんは特別だと思いますが、こんな危機のときこそ、お互いの立場を超えて協力しながら乗り越えたいものです。

家賃が払えなくなった人、コロナウイルスに罹ってしまった人、職を失った人、精神的なバランスを崩してしまった人…この状況により、場合によってはいろんな苦境に立たされてしまいます。そういう人たちが責められるケースも出てきているようですが、この世の中、この社会で生きていると、本人の努力だけではどうしようもないこともあるし、誰だってより幸せに生きたいと願っていて、そのためにそれぞれ、日々考え、想い、行動しているわけで、たまたま運がわるかったり環境や周囲が原因になったり、何かが裏目に出たりして本人が望まない状況にいる場合がほとんどだと思います。たまたま今、自分が多少余裕のある状況だとしても、いつどうなるかわかりません。それに、他人を責める人は、その人自体、ある程度苦しい状況にあることも多いのだろうと思います。自分を責めることなく、他人を責めることなく、余裕のないときも目の前の人への思いやりを忘れず、ちょっと余裕があれば少し遠くの人、もっと余裕がでてくればもっと遠くの人へと、思いやりを広げていきたいものです。


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by 硲 允(about me)