忍者も菜食?

昨年から始めた「骨法」は紀州の忍者が考案したものとされていて、「忍者」は何かと気になる存在です。

現代に生きる「最後の忍者」といわれる川上仁一さんの著書「忍者の掟」を読みました。




忍者や忍術の歴史、忍びの術技、忍術の活用など、川上さんの実体験をもとに、忍者や忍術がどういうものなのか、幅広く取り上げられていて興味深く読みました。

川上さんが実践されてきた忍者の修行は驚くほどハードなもので、とても真似できるものではありません。そこまでして鍛錬してきた忍者の身体感覚は、想像を絶するものです…。

忍者の食生活についても書かれていて、川上さんは、甲賀流忍術を継承した師匠から、

「動物の肉はなるべく摂るな。肉食すると血が濁り、感覚が鈍る」

と教えられた話が紹介されています。

忍者も菜食を勧めているとは、驚きましたが、当然だという気もしました。ぼくも肉食から菜食に変えて、心身の感覚が変化してきたのを感じています。厳しいトレーニングを日夜おこなっている忍者にとって、食べものによる感覚の変化は敏感に感じられるものなのだろうと想像します。

かつての忍者が皆菜食だったかは定かではありませんが、川上さん自身は、子どもの頃からほぼ菜食だったそうです。

お肉を食べないと力が出ない、と世間では考えられがちですが、菜食中心の食生活で、川上さんが長年烈しい忍者修行をおこなって高度な忍術を身につけてこられたことは、身体のエネルギーを養うには菜食で十分だということを示しているように思います。

川上さんの師匠は、

「侍の活力源は飯と塩と味噌だ。味噌は『身の礎(みのそ)』で、飯と味噌さえあれば戦える」

とも話していたそうです。


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by 硲 允(about me)