金沢大地の「オーガニック能登そば」。
お蕎麦は原発事故以来、めったに食べなくなったのですが、時々食べたくなります。
自分で蕎麦打ちすることもありますが、なかなか手間がかかり、買って食べるのは最近いつもこれです。
原材料は、石川県産有機蕎麦、石川県産有機小麦、奥能登海水塩。井村さんという有機栽培農家さんが育ててくれているそうです。
ざる蕎麦も美味しいですが、2020~2021年の年越しもこのお蕎麦で。
もみじおろしは、大根と人参で(辛いものは苦手なので唐辛子は無し)。
スープは、昆布のだし汁と金沢大地の醤油と塩でシンプルに…。いつも野菜のスープをつくるときの感覚で塩気を加えてもなかなか満足する風味にならず、日本酒も加えると落ち着きました。
このお蕎麦は蕎麦の風味がしっかりと感じられ、シンプルな味付けでいただきたくなります。ザルにあげたあと、スープをかけず、塩だけで食べるとなおさら蕎麦の旨味が際立ち、蕎麦通はまず塩だけで食べるというのも頷けます。
蕎麦湯に残ったスープを少し加えていただきました。スープを加えたのは少しだけなのに、この満足感。
普段、味噌汁や野菜スープをつくるとき、昆布や鰹節など海のもので出汁をとりませんが、野菜の出汁だけで充分満足できます。海の恵みで出汁をとるのが「丁寧な」料理だとされているフシがあるように思いますが、それが料理を面倒なものにしているようにも思います。野菜や蕎麦など、旨味を出してくれる具材がいれば、面倒なときにわざわざ事前準備して出汁をとらなくても美味しく仕上がります。今回は昆布出汁を使いましたが、蕎麦湯を最初からスープに加えてしまうのもありかと思いました(スープが多少濁るでしょうから、通から言わせればアウトかもしれませんが…)。