そのむかし、「おしゃれ」＝「かっこつけ」だと思っていたので、服装に興味がなかった。
服は他人の目や心を喜ばせるものだと感じてから、服に対する姿勢が変わった。
かっこつけ、というより、自分に合った、というか、自分に自分でしっくりくる服を着ている人は、見ていていいなぁと思うことがある。
自分が楽しんでいれば、周りも楽しくなる。
他人へのサービス精神で服を選ぶ、というのもある。それは行き過ぎるといやらしいかもしれないけど、適度なら美しい行為でもある。
どんな服を着るかで、気分が変わる。それは個人差もあるようだけど、ぼくは影響されやすいほうのようだ。気分を上げたいときは、ちょっと派手な服を着て出かけたりする。
自然素材の生成りの服を着ていると落ち着く。デフォルトモード、という感じになる。家ではそんな服を着ていることも多い。でかけるときは、それだとちょっとおもしろみに欠けるので、行く場所や会う相手に応じて服を選んだりする。
服を自分でつくるようになって、服の見方がちょっと深まってきた。見るのも着るのもおもしろい。他人の服は前までまったく目に入っていない、というか、意識がそこに行ってなかったけど、この頃は、他人の服を観察するのもおもしろくなり、楽しみが増えた。
服は人の内面をある程度あらわしている。コミュニケーション手段の一つといえるだろう。コミュニケーションの方法は、たくさんあったほうがたのしい。
