仕事のスキルを発揮できてなさそうな職場にとどまる友人たちに「なぜ?」と迫った話。

かれこれ8年くらい前の話。

当時のぼくは、自分の能力を高めることに執着していた。

だから、同じことを周りの人にもあてはめて考えていた。

友人たちが、自分の能力を十分に発揮したり、潜在的な能力を十分なスピードで高めていけなさそうな職場にとどまっていることが理解できなかった。

ぼくは2回ほど、友人たちに「なぜなのか?」と迫ったことがある。

友人たちは、仕事の内容や職場の人間関係や仕事以外の暮らしのことをいろいろと考え合わせると、今の職場が今のところ一番いいと判断していると、丁寧に説明してくれた。

説明を聞くと、どういう考えで現状を選んでいるかが理解できたが、自分の能力を高めていくことをどうしてもっと重視しないのかが不思議だった(たとえば、職場の人間関係がわるくなったとしても、ぼくなら自分の仕事のスキルを高めていける職場を選ぶと思った)。

今振り返ると、「若かった(青かった)」なぁと思う。

今は、仕事のスキルを高めるよりも、もっと本質的に人間として成長していくことが大事だと思う。当時、ぼくが迫っていった友人たちは、そういう段階に達していた。それなのに、ぼくのわかったような生意気な質問に対して真摯に丁寧に答えてくれて、頭の下がる思いがする。

職場の人間関係にしても、ろくでもない人間ばかりの職場に居続ければ、いつのまにか自分もろくでもない人間に引きずり落とされるかもしれない。世の中の職場には、高いモラルが求められる職場もあれば、低いモラルが厚遇される職場もあるようだ。

仕事のスキル、というのは、所詮は枝葉でありツールにすぎない。自分がどんな人間になりたいか、世の中に何を生み出したいか、という基準で職場や仕事を選んでいくのがいいように思う。


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by 硲 允(about me)
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