「藍ランドうだつ」の藍染企画展へ。徳島の藍染を知る

「藍ランドうだつ」へ行ったとき、藍染の企画展が行われていた。


「うだつの町並み」は、近隣で育てられた藍を集めて出荷する集散地として発展したという。

藍染には前から興味があり、いただいた種を何度か蒔いてみたが、なぜか発芽しなかった。

会場のプランターで藍が育っていて、初めて本物を見て触った。


葉っぱを摘んで藍染体験ができるということで、やってみた。


布で藍の葉を折り込み、上から叩く。



最初は緑色だが、だんだんと青く変化していくらしい。

藍染に使用する材料が展示されていた。


すくもというのを初めて見た。これは、藍の葉を乾かしてから刻み、水をかけながら100日ほど発酵させてつくるらしい。

会場には、美馬市観光課地域おこし協力隊の方たちがつくられた「阿波藍と藍染」というパンフレットがあり、とてもわかりやすくまとまっていた。

すくもをつくる仕事をしている職人さんは「藍師」と呼ばれ、現在、徳島に5軒の藍師さんがいるという(すくもをつくる専門の職人さんがいるとは、知らなかった)。春に藍の種まきをし、夏の初めから終わりに収穫し、細かく刻んで乾燥させ、秋には「寝せ込み」という発酵の作業に入るという。発酵には井戸水を使い、5日に1回くらいの頻度で水を打って切り返すという。

一概に藍染といっても、いろんな色合いの製品があるし、色の耐久性もさまざま。すくもづくりの段階からいろんな違いが出てくるのだろう。

すくもができてようやく、染料液をつくる「藍建て」という作業に入る。すくもの中に含まれる藍色の成分は水に浸けるだけでは溶けだしてこないので、木灰から抽出した灰汁や消石灰を使ったアルカリ性の液を使用するらしい。すくもの中で生きている菌(還元菌)に元気に働いてもらうためにお酒も混ぜるという(!)。藍染の布や衣類が菌の力を借りてつくられるとは、初めて知った。

藍染の衣類を身につけているとなぜか元気がでてくる。その力には、この菌も関わっているのだろう。


来年も藍の種を蒔いてみたいと思った。


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by 硲 允(about me)
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