明日2018年11月11日(日)までだけど、イオン綾川店(香川県)で「香川漆器ぬり・もの・がたり」という企画が催されている。
蒔絵のお盆づくりの体験ワークショップもあり、上の写真のお盆をつくってきた(毎日先着10名、参加費1,000円)。主催は香川県漆器工業協同組合で、香川県が後援している。
蒔絵を描くのは初めてで、面白かった。漆を使うのかと思ったが、カシューという合成塗料を使った(カシューナッツの殻を原料に使うからそう呼ぶようだ)。用意された図案から選んでカーボン紙で写し、それをカシューをつけた筆でなぞり、1色ずつ粉を蒔く。最後に、竹串で不要な部分を削り、絵の輪郭をはっきりさせる。
木と漆ではなく、プラスチックとカシューというのは残念だったが、絵付けは楽しかった。
こちらは一緒に参加した相方の作品。
香川漆器の展示販売もあり、いろいろ買って帰った。
「難あり」で安売りされていたお椀。「難あり」といっても、木の元々の節であったりシミであったり、自然な姿であり、「難」には思えないような商品もあった。
こちらのお皿は、漆を塗る刷毛跡をわざと大胆に残しているのが面白かった。ツバキの花に似ているところから「ツバキ皿」と呼ぶのだとお店の方に教わった。
茹でて半分に切ったクリを食べるのによさそうなスプーンを探していたところ、ちょうどいいのがあった。ケヤキの堅い木なのでクリにはいいと職人さんが教えてくれた。左側のスプーンは、桜の木の茶さじ。
これは飯器(はんき)と呼ばれるらしい。炊いたご飯を入れてお膳に出しておき、保温しておかわりできるようにするためのものらしい。もっと大きくて、しゃもじ付きの飯器もあった。半分くらい切って残したりんごなどを入れておくのにもいいと思った。
漆器のお手入れの仕方のパンフレットを見て、食洗機や電子レンジが登場したから漆器があまり使われなくなってきたんだなぁと、相方と話した。うちには食洗機も電子レンジもない。普段、大した量の食器を使わないので、食洗機を使うよりも手でさっと洗ったほうが早いような気がするし、電子レンジは電磁波がおそろしい。
プラスチックやウレタン塗装の食器で毎日食べるか、木と漆の食器で食べるかで、同じものを食べてもずいぶん気分が違ってくるように思う。漆器をじっくり見て触れて、そのよさを改めて感じた。
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by 硲 允(about me)
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