「自分が楽しめる程度」を見極める

どうやって日々を楽しむか、の続き。

ライフスタイルを取り上げた雑誌や本を見ていると、部屋はきれいに整えられ、飾られていても、その住人があまり楽しくなさそうなのが気になることがある。

ライフスタイルや暮らしを「売りもの」にするのは危険だと思った。自分が楽しめる程度以上に「頑張る」と、楽しくなくなってくる。

ライフスタイルや暮らしで「競争」するのも百害あって一利なし。うちでは「サステナブル競争」と名付けているが、経済市場主義、成長・成長の価値観に背を向けて新しい暮らしを求め始めた人たちの中には、新たな方向で結局、競争してしまうことがしばしば見受けられる。野菜もお米を育て、着るものも綿から育て、草木で染め物までして、家も自分で直して、梅干しもらっきょうも漬けて、お茶も自給して…こんなことも、あんなこともやってるんだぞ、となって何でも自分でやろうとなると、無理が生じてくるし、体力的にも疲弊してくる。そのしわ寄せは自分自身や周りに生じてくる。

ぼくもなんでもやりたいタイプなので、いなか暮らしを始めて数年は、あれもしたい、これもしたい、とやりたいことだらけだであれこれ手を出していたが、自分の時間と体力の限界を知り始めた。いくら自分がやりたいことでも、自分がいっぱいいっぱいになり過ぎると、あまり楽しめなくなってしまう。「自分が楽しめる程度」を見極めることの大切さを学んだ。


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by 硲 允(about me)