酔いもいろいろ

最近、お酒はほとんど飲まなくなった。材料や製法にこだわったお酒は、ビールも日本酒もワインも好きだけど、日常的に飲み出すと、毎日飲まずにはおれず、飲むのが朝から楽しみでクセというか半ば中毒になり、飲むだけでそれなりに充実感を感じてしまうのもちょっと危険だと思い、やめてみたらそれで平気だったので、日常的に飲むのはやめることにした。

と言いつつ、イオンで見つけた酸化防止剤無添加のオーガニックワインを最近あけて、雨の日に昼間からちびちびと連日飲んでいた。夜に飲むと、夜中にトイレに行きたくなるのがイヤだから、昼に飲むことにした。飲むといってもグラスに半分くらいなので、酔いはすぐに冷める。雨の日はデスクワークが増えて頭が緊張してくるので、ちょっとくらいアルコールを入れるのはむしろ健康のためにいいかもしれないと思うことにした。

ところで、飲むと急に頭が痛くなるワインがあるが、あれはどうやら酸化防止剤のせいらしい。頭が痛くなるというのは、よっぽどのことが起きているんどあろう。ああいうお酒は毒物以外の何物でもない。日本酒も醸造アルコールの入ったものは頭が痛くなったり体調がおかしくなる。東京にいた頃、千葉の自然酒酒蔵「寺田本家」の集まりでたくさんお酒をいただき、まっすぐ歩けないくらい酔ったことがあるけれど、頭が痛くなったり気持ちわるくなったりすることは全く無く、帰りの電車でもう酔いがさめてすっきりしていた。いいお酒とわるいお酒の酔い方はまるで違う。酔ってネガティブになってぐちぐち言い出すようなお酒はたいていわるいお酒だろう。いいお酒を飲むとご機嫌になる。

お酒を飲まなくても常にご機嫌で楽しくしていられたら一番いいけれど、たまにはお酒をゆっくり味わって気持ちよく酔うのも楽しい。ちなみに寺田本家の日本酒は、香川では「ちろりん村」で買える(通販でも)。香川産の日本酒では、金陵の「楠神」がお気に入り(琴平の酒蔵に大きな楠が育っていて、その楠から採取した酵母で醸しているらしい)。

本物の日本酒がどういうものをかを知るには、寺田本家の23代目当主が書かれた「発酵道―酒蔵の微生物が教えてくれた人間の生き方」(寺田啓佐  著)を読むとよくわかる。




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by 硲 允(about me)