霊長類学者グドール博士の言葉(新型コロナのパンデミックについて)

ジェーン・グドール博士(イギリスの動物行動学者、霊長類学者、人類学者、国連平和大使)のお名前をずいぶん久しぶりに見ました。


コロナパンデミックの原因は「動物の軽視」 霊長類学者グドール氏(JIJI.com)


大学生の頃に、グドール博士の講演を聞いたことがあります。チンパンジーの声の真似をされたこと以外、どんなお話をされたのか忘れてしまいましたが…。その頃はプロの通訳者になるのを目指していた頃で、言語の勉強と思って聞いていたのですが、そういう聞き方をしていると内容があまり頭に残らないものです。

という余談はさておき、グドール博士は今回の新型コロナによるパンデミックについて、

われわれが自然を無視し、地球を共有すべき動物たちを軽視した結果、パンデミックが発生した。これは何年も前から予想されてきたことだ。

と語ったとのこと。

たとえば、「開発」の名のもとでの森林破壊…その結果、いろんな種の動物が近接して生きていかなくてはならなくなり、動物から動物へと病気が伝染し、人間と密接に接触するようになった動物から人間が感染する可能性が高まったり、食用として狩られ・売られた動物のウイルスが人間に伝染したり…。

新型コロナウイルスの出どころについては諸説ありますが、生命に対する軽視が原因、というのは共通しているように思います。

グドールさんは、私たちの誰にでも、生活のなかでできることがあると言います。

日々の小さな選択をする時にその選択がもたらす結果を考えるようにすれば、誰でも、毎日、影響を与えることができる。何を食べるか、その食べ物はどこから来たのか、その食べ物は動物を虐待して得られたものか、集約農業によって作られたものか(大抵の場合そうだが)、子どもの奴隷労働で作られたから安いのか、生産過程において環境に悪影響を及ぼしたか、どこから何マイル移動してきたのか、車ではなく徒歩で移動できないか。

こういう話に対して、お金が無いとそんなことも言っていられない、という反論がよく出てくるものですが、それについても付け加えています。

それから、貧しいとこういった倫理的な選択ができないため、どうすれば貧困を和らげられるのかも考えてほしい。貧しい人たちは生き延びるために、自分たちにできることをせざるを得ない。どれを買おうかと考える余裕はなく、最も安いものを買うだけだ。食べ物をもっと栽培できる土地を必死に探し、最後の木を切り倒してしまうのだ。
私たちが生活の中でできることは、一人一人少しずつ異なるが、私たち皆が変化を起こすことができる。誰もがだ。

ちなみに、グドール博士は今86歳だそうです。こんなふうに力強く生きていきたいものです。


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by 硲 允(about me)