「自然のものなので…」


キャベツの葉を大量に刻みながら思い出した(上の写真は冬に収穫した小松菜やチンゲン菜だけど…)。

東京で暮らしていた頃、府中の韓国レストランで注文した冷麺だったかな…小さな青虫がうにうに動いているのを見つけて、店員さんに声をかけて交換してもらった。新しく運ばれてきた同じメニュー。やっと食べられると思って、箸をつけたとたん、また青虫くんがいた。同じ店員さんに声をかけてそれを伝えると、苦笑いされ、「自然のものなので…」とのことで、交換するのは可能だけどまた青虫くんがいる可能性もあるので、別のメニューにしたほうがいいとのススメ。それに従い、ピビンパにしたような記憶がある。

ぼくは別に腹を立てなかったが、客によっては怒っているところだろうと思う。今だったら、青虫くんを箸でつまんでそっとどこかによけて何事も無かったかのように食べるだろう。また同じことが起きては他のお客が困るので、お会計のときに一応伝えるだろうと思う。畑で青虫と暮らしを共にしていると、野菜に混ざっていたところで驚かなくなる(昔はあらゆる虫が苦手だったけど…)。「自然のものなので…」という言葉はたしかに正しい。農薬かけまくりで、青虫が全滅している野菜よりも、青虫が共存できる野菜のほうが断然いい(料理に混ざらない工夫は必要だけど)。

その韓国料理店は、府中のスポーツジムに通っていた頃に何度も訪れた。今はお肉を食べなくなったのであのピビンパはもう食べられないけれど、あの味は今でもよく覚えている。思い出していたら、ベジタブルピビンパが食べたくなってきたけれど、そういえば辛いものも食べられないのだった(辛いものを食べるとお腹が痛くなるので…)。


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by 硲 允(about me)