脳内科医の加藤俊徳さんの本を読む。「脳番地」とは?

TOKYO fmの番組「The LIFESTYLE Museum」で脳内科医の加藤俊徳さんのお話を聴きました(Podcastでも聴けます)。

5月18日のゲストは、脳内科医の加藤俊徳さんです。1万人の脳画像を解析し、脳を活性化する様々な方法を提唱されています。
パソコンやスマートフォンに頼る現代人は「視覚優先」に脳の成長が偏っていると言います。その反対に聴覚系部位は人間の脳の根幹であり、聞く力が弱くなると、怒りっぽくなったり、コミュニケーション能力も低下するそうです。脳をバランスよく鍛えるために、その近道となるのが「ラジオを聴くこと」。さらには「ながら聴き」もオススメだとか。「人の話を聞く力」を伸ばすコツとは一体何なのか?

最近、よくラジオを聴くようになり、たしかに聴覚が鍛えられてきた感じがあり、人の話を耳で理解しやすくなったように思います。

もっといろんな話も知りたくて、加藤俊徳さんの著書を図書館でごそっと借りてきました。












脳は場所ごとに機能が決まっているという考え方が約250年前から存在しているらしく、加藤俊徳さんは、それぞれの場所を「脳番地」という名前を付けて呼び分け、これらの番地を下のように大きく8つに分けています。

1. 思考系脳番地
2. 感情系脳番地
3. 伝達系脳番地
4. 理解系脳番地
5. 運動系脳番地
6. 聴覚系脳番地
7. 視覚系脳番地
8. 記憶系脳番地

そして、それぞれの脳番地を刺激して鍛えるための方法がそれぞれの本でいろいろと紹介されていて、面白く読みました。

片付け脳』では、それぞれの番地ごとに複数のトレーニング法が紹介されていて、たとえば、視覚系では「電車の中ではスマホを見ずに窓の外を眺める」、理解系では「趣味や立ち場が違う人とつきあう」、運動系では「歌いながら作業する」、思考系では「料理をつくりながら後片づけも同時に終わらせる」など。タイトルは「片付け脳」で、おそらく家の中などを片付けたい人が手に取ることの多い本だと思いますが、片付けるのにそこからですか!?というようなトレーニング法もあって(「いつもより歩幅を広げてスタスタ歩く」など)面白いです。片付けは奥が深い…片付けられないのは、必ずしもただ怠けているというだけではなく、普段の脳の使い方から見直す必要がありそうです。

普段、習慣的におこなっていることや、暮らしの日々の仕事や作業で脳のどんな場所を刺激しているのかをいちいち意識しませんが、この脳番地のフレームワークに沿って整理して、脳をまんべんなく刺激できるような暮らしを心がけるとよさそうだと思いました。

脳番地を意識していなくても、デスクワークばかりしているとヘンに疲れてくるし、身体を動かす作業ばかりでも辛い…適度なタイミングで切り替えながら幅広い活動をしたほうが効率がいいし疲れにくいものです。普段、同じようなことばかりを長時間続けないように心がけていますが、脳番地を意識することで、日々の行動をよりよくオーガナイズできそうな気がします。


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by 硲 允(about me)