最近はちょっとした「ノート」ブームなのか、本屋でノートの活用方法の本が平積みになっているのをよく見かける。
人に見せ、人に見られ続けるSNSに疲れた反動かもしれない。
ぼくもノートは好きで、英語が好きになったのも、オリジナルの英単語ノートを作って辞書を塗りつぶしながら書きためていくのが楽しくなってきたのがけっこう大きなきっかけだった。
ここ数年でつくったテーマ別のノートと言えば、「鳥ノート」(新聞や雑誌などで見つけた鳥の情報を切り抜いたオリジナルの鳥図鑑)、「名前ノート」(町の広報誌で発表される新しく誕生した子どもたちの名前一覧などを切り抜いている。事情を知らない人が見たらかなりあやしいノートだけど、小説で人物の名前を考えるときの参考用)、「新月の願いごとノート」(新月の日に願いごとを書くとかないやすくなると言われているけど、もう何ヶ月もさぼっている)、「季節のスケッチノート」(花や鳥の様子など、その日に出会った季節の風物をスケッチするように短い文章を書いたノート)、「日本語ノート」(本を読んでいるときに出会った知らなかった言葉を書き留めたノート。辞書を引いて意味も一緒に乗せる)など。
テーマ別のノートは、最初は張り切って始めても続かないことが多いので、最近は「何でも帳」にしている。A5くらいの大きさのノートと小さなメモ帳を常にバッグに入れて持ち歩いている。何でも同じノートに書くと、いろんな活動をひっくるめて、自分がどんなことをしてきたかを時系列で振り返られるのもいい。情報がばらけて不便なときは、紙や画面でまとめ直すときもあるけれど、たいていはごちゃ混ぜでも大丈夫。
一方で、ノートには、自分の「気持ち」が宿るので、気持ちを切り替えるにはノートを切り替えるのもいい。自分の内面と向き合って、考えたことや感じたことをじっくり書くようなときは、「何でも帳」ではなくそれ専用のノートを使っている(最近はお休みしているけれど)。寝ころんで書けるノートもいいし、開くだけで背筋が伸びるようなノートもいい。楽しくなるノート。真剣になるノート。ノートを「気持ち」で分けるのも面白いかもしれない(「怒りのノート」は置いておきたくないので、その場合は裏紙に書いてすぐに焼いてしまうのがいいかもしれないけど)。
過去のノートを見返すと恥ずかしくなることが多いけれど、過去の自分と対話するのに役立ってくれる。4、5年前のノートをぱらぱらと見ていると、すっかり忘れていたようなことも書いてある。世界に一冊しかないので、なかなか捨てられずにどんどんたまっていくけれど、何十年も経ってから読み返すと面白いだろうなと思う。
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by 硲 允(about me)
twitter (@HazamaMakoto)
人に見せ、人に見られ続けるSNSに疲れた反動かもしれない。
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ここ数年でつくったテーマ別のノートと言えば、「鳥ノート」(新聞や雑誌などで見つけた鳥の情報を切り抜いたオリジナルの鳥図鑑)、「名前ノート」(町の広報誌で発表される新しく誕生した子どもたちの名前一覧などを切り抜いている。事情を知らない人が見たらかなりあやしいノートだけど、小説で人物の名前を考えるときの参考用)、「新月の願いごとノート」(新月の日に願いごとを書くとかないやすくなると言われているけど、もう何ヶ月もさぼっている)、「季節のスケッチノート」(花や鳥の様子など、その日に出会った季節の風物をスケッチするように短い文章を書いたノート)、「日本語ノート」(本を読んでいるときに出会った知らなかった言葉を書き留めたノート。辞書を引いて意味も一緒に乗せる)など。
テーマ別のノートは、最初は張り切って始めても続かないことが多いので、最近は「何でも帳」にしている。A5くらいの大きさのノートと小さなメモ帳を常にバッグに入れて持ち歩いている。何でも同じノートに書くと、いろんな活動をひっくるめて、自分がどんなことをしてきたかを時系列で振り返られるのもいい。情報がばらけて不便なときは、紙や画面でまとめ直すときもあるけれど、たいていはごちゃ混ぜでも大丈夫。
一方で、ノートには、自分の「気持ち」が宿るので、気持ちを切り替えるにはノートを切り替えるのもいい。自分の内面と向き合って、考えたことや感じたことをじっくり書くようなときは、「何でも帳」ではなくそれ専用のノートを使っている(最近はお休みしているけれど)。寝ころんで書けるノートもいいし、開くだけで背筋が伸びるようなノートもいい。楽しくなるノート。真剣になるノート。ノートを「気持ち」で分けるのも面白いかもしれない(「怒りのノート」は置いておきたくないので、その場合は裏紙に書いてすぐに焼いてしまうのがいいかもしれないけど)。
過去のノートを見返すと恥ずかしくなることが多いけれど、過去の自分と対話するのに役立ってくれる。4、5年前のノートをぱらぱらと見ていると、すっかり忘れていたようなことも書いてある。世界に一冊しかないので、なかなか捨てられずにどんどんたまっていくけれど、何十年も経ってから読み返すと面白いだろうなと思う。
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