この壁掛け、「かがわ自然観察会」による「五色台自然楽校」(毎月第1日曜日に開催)に取材で参加したときに教えていただきながら菰(こも)編み機でつくったのですが、意外だったのは、セイタカアワダチソウが材料になるということ。
畑で厄介者扱いされることの多い、この植物です。宿根草なので根っこがある限り刈ってもすぐに伸びてくるし、他の植物の生長を妨げる能力がある(「アレロパシー」と呼ばれる)といわれています。たしかに、しばらく放置された畑は一面セイタカアワダチソウだらけになっているのをよく見かけます。
ぐんぐんと背が伸びて、黄色い花を咲かせます。背が高くて花が泡立っているように見えるから「セイタカアワダチソウ」と呼ばれるようです。
花が咲き終えると、先の方に白い綿毛を付け、寒い時期には真っすぐな棒のようになって空き地に立ち並んでいます。
真っすぐのまま固くなるという性質が、壁掛けの材料にするにはぴったりで、そんな活かし方があったとは、という感じでした。
一面セイタカアワダチソウだらけの場所で採取すれば、山のような壁掛けができます。
こも編みの様子をYouTubeで探したら、こんな映像がありました。
ぼくが使ったのはもっと小さなこも編み機でしたが、原理は同じ。木でできたおもり(「つちのこ」と呼ぶそうです)で固定しながら編んでいきます。こういう道具を考えた人はすごいなぁといつも思います。
セイタカアワダチソウからは黄色い染料をとることもでき、Tシャツを染めたことがあります。
入浴剤にもできて、花が咲く前のつぼみのときに上のほうを刈り取って天日干しにするとできるそうです(カラカラに乾燥したあと、細かく切って使います)。
厄介に思える相手でも、付き合い方次第。地域でセイタカアワダチソウだらけになって困っているあちこちで刈り取らせてもらい、いろんなセイタカアワダチソウグッズに生まれ変わらせる「セイタカ・プロジェクト」みたいなのも面白そうです。
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by 硲 允(about me)
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